Last modified 2013/3/10

 

第三回認知文法研究会

 

 

 

日にち:2014324日(月)

会場:愛知県立大学サテライトキャンパスhttp://www.winc-aichi.jp/access/

JR,地下鉄,名鉄,近鉄「名古屋駅」徒歩約5分,愛知県産業労働センター(通称,ウィンクあいち)15階)

[(小さな会なので)立て看板も掲示もありません。自力で来てください。くれぐれも大学の本キャンパスには行かれないようにご注意ください。]

 

 

 

プログラム

詳細は追ってお知らせします。

 

11:00 挨拶

11:10 第一発表(論文レビュー):木本幸憲 (京都大学大学院博士後期課程)

 

「文法のイメージ性とヴォイス現象の創発」

本発表では Langacker2004の書評を行う。多岐にわたるヴォイス現象の記述的妥当性を議論し、その説明的側面に関しても構文文法、RRGMP等の枠組みと比較しつつ検討する。さらに認知文法と認知類型論における課題と展望についても議論を行う。

(なお、各自、事前に下記の論文を入手し、読んできてください。入手困難な場合には、世話役まで。Langacker, Ronald W. 2004. Grammar as image: The case of voice, in Barbara Lewandowska-Tomaszczyk and Alina Kwiatkowska (eds.), Imagery in Language: Festschrift in Honour of Professor Ronald W. Langacker, 63-114, Frankfurt am Main: Peter Lang.

 

13:30 第二発表:小林 隆 (金沢大学大学院博士後期課程)

 

「間主観性とCDS −談話標識I mean を例に−」

本発表では、談話標識I meanを例に、談話の展開に付随する間主観的認知プロセスが、Verhagen2005, 2007)におけるintersubjectivity(間主観性)とLangacker2001, 2008)におけるCDSの概念を援用することで理論的に統一的説明が可能であることを明らかにする。さらには、談話標識の分析におけるCDSの問題点を指摘し、その発展型を提案する。

 

14:40 第三発表:南 佑亮 (神戸女子大学)

 

「疑似的二元性(quasi-duality)とステージモデル―認知文法は意味の多層性をどう捉えるか―」

認知文法で提案されるステージモデルでは、言語的に明示される概念領域とそうでない領域の間に中間的レベル(「オフステージ領域」)を設定する。本発表では、疑似的二元性(quasi-duality)を示す述語(Kearns 2003)をおもな題材として「オフステージ領域」の在り方を検討し、モデルの精緻化の可能性を探る。

 

 

15:50 第四発表:田村幸誠 (滋賀大学)

 

「記号的文法観と絶対的解釈」

 本発表は大きく2部に分かれる。まず、(I) 発表者が「Tomasello の驚き」とよぶものを起点にTomasello (2008, 2014) Langacker (1987, 1991, 2008) の論考を比較し、その上で、今後、記号的文法観をとる認知文法がどのように発展すれば興味深い方向に進むのかを参加者のみなさんと議論したいと考える。(I)を背景に、(II) では、認知文法における絶対的解釈の考えを能格性の高い言語(エスキモー語)と対格性の高い言語(英語、日本語)との比較の観点から考察し、段階性を設ける必要があることを議論する。

 

16:50 茶話会

 

 

   なお,準備の関係上参加者の人数を把握しておく必要があります。当日参加も可能ですが,参加希望の方はなるべく事前に世話役までご連絡ください。

 

連絡先(世話役)

広島大学大学院総合科学研究科

          町田 章

akimachida(at)hiroshima-u.ac.jp