お知らせ 広島大学病院麻酔 ・疼痛治療科で行う臨床研究について お知らせ

広島大学病院麻酔科では,日々の臨床活動の中から新たに気づいた知見や医療技術を,未来の医療に役立てるためにいろいろな工夫や探索を行っています.その一環に,これまで経験した当科の診療に関連する記録を振り返って解析することで,新しい情報を探り出す研究手法があります.通常これを「後ろ向き研究」ないし「遡及的研究」といいますが,過去の膨大な記録の中から必要なものだけを取り出すことで新しい情報を取り出し,未来に役立てることができると考えています.
例えば手術中の心電図データを解析することで,どういった手術や麻酔の最中に不整脈が生じやすいかなどの事実も明らかにできるため,今後の診療に役立つ有益な情報を導き出すことも可能です.こうした研究にはデータは必要であっても,関連する個人情報は全く必要はありませんので,名前やIDなどの個人情報は一切使いません.患者の皆様にはこうした手法による研究もあるということをご理解・ご了解いただきたいと存じます.
現在行っている研究を明らかにするために,病院の倫理委員会で承認された(後ろ向き)
研究の種類とその概要を下記に記します.
 
許可番号 研究課題 この研究の目的 対象・方法 許可日 研究発表
(予定)
掲載日
疫-41

神経障害性疼痛に対するガバペンチンの治療効果と副作用の検討

ガバペンチンの神経障害性疼痛に対する効果と副作用を検討する.すなわち,この病態に特徴的な電撃痛,灼熱痛,異痛症に対する効果,および中枢性のふらつき,めまい,眠気などの副作用を調べ,適正投薬量を検討する.

2006年7月から同年12月に同剤を投薬された例につき,診療録から効果と副作用について遡及的に調査する. 情報は個人が同定できないよう保存し,厳重に管理する.

2008.7.16 論文発表 2008.7.24
疫-45 DiprifusorでTCI投与されたプロポフォール実投与量の術後再計算精度についての検討 DiprifusorでTCI投与されたプロポフォール実投与量の術後細径酸性度を検討する. 過去の診療情報を用いて,遡及的に検討する.情報は個人が同定できないよう保存し,厳重に管理する. 2008.8.11 学会発表 2008.8.28
疫-46 重症筋無力症患者の麻酔管理と術後経過の検討 重症筋無力症患者の麻酔管理と術後経過を検討する. 過去の診療情報を用いて,遡及的に検討する.情報は個人が同定できないよう保存し,厳重に管理する. 2008.8.11 学会発表 2008.8.28
疫-50 咽頭癌・食道癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術の麻酔管理 内視鏡的粘膜下層剥離術の麻酔関連因子を遡及的に調査し,問題点や合併症を検討する. 過去の診療情報を用いて,関連因子を検討する.情報は個人が同定できないよう保存し,厳重に管理する. 2008.8.19 学会発表 2008.8.28
疫-68 悪性高熱症の診断・治療および安全な麻酔に関する研究 悪性高熱症の低侵襲な診断法の開発と,薬剤の悪性高熱症への安全性を判定をする. 対象と方法:悪性高熱症の素因診断検査終了後,余剰筋肉を用いて薬剤の反応を調べる.情報は個人が同定できないよう保存し,厳重に管理する. 2008.10.28 学会発表
論文発表
2008.11.23
疫-99 手術患者の術前気道評価と気道確保困難の関連 術前気道評価と全身麻酔導入時の気道確保困難の関連を調査する. 広島大学病院で全身麻酔による手術を受けた患者(8歳未満の小児を除く)を対象に,術前診察記録と麻酔記録から,術前の気道評価(開口時の口腔内所見や頸部可動性など)と当該患者の実際の気道確保の難易度(用手人工呼吸や気管挿管の難易度など)との関連を調査する. 2009.2.2 論文報告 2009.2.6
疫-127 肝切除後の凝固能調査 術前の凝固能が低下した患者が肝切徐術を受けた際,術後の凝固能がどのように推移したかを調査する .同時にこのような患者に対する硬膜外麻酔の適応・安全性を検討する . 当科では肝切除術を受ける患者の術後疼痛管理として鎮痛剤の硬膜外投与もしくは静脈投与を行っている .これらの患者のうち術前の凝固能が低下した症例を抽出し ,当院の医療情報システムと術後疼痛管理の回診用紙を用いて術後の凝固能の変化(血小板数,プロトロンビン時間)を遡及的に調査する . 2009.3.10 学会発表 2009.3.24

-206

悪性高熱症の発症・診断・治療に関する研究

日本人における悪性高熱症の疫学,臨床症状,予後および治療薬の効果について解析を行う

診療録から,発症時の症状とその出現順位 ,ダントロレンの治療効果などの項目を遡及的に調査解析する.情報は個人が同定できないよう保存し,厳重に管理する. 2009.12.17 学会発表
論文発表
2009.12.24
疫-340 帝王切開において脊髄くも膜下麻酔針の太さの違いが穿刺時間及び後膜穿刺後頭痛の発生頻度に与える影響 細い脊髄くも膜下麻酔針に変更したことで,後膜穿刺後頭痛を減少させることができたかを検討する .同時に針の変更による穿刺時間の変化が診療に与える影響について検証する . 過去の診療録を用いて,遡及的に検討する .情報は個人が同定できないように保存し,厳重に管理する . 2010.12.6 学会発表
論文発表
2010.12.14
疫-341 帝王切開におけるスガマデクスの使用経験 全身麻酔で行った帝王切開におけるスガマデクスの有効性を報告する . 過去の診療録を用いて,遡及的に検討する .情報は個人が同定できないように保存し,厳重に管理する . 2010.12.6 学会発表
論文発表
2010.12.14
疫-338 胃癌の硬膜外麻酔併用症例における術後鎮痛状況の調査 硬膜外麻酔の継続期間の違いによる鎮痛状況を調査する . 2008年4月1日〜2010年10月31日に,硬膜外麻酔を併用して胃切除手術を受けた症例を対象に調査する .本院の診療情報からデータを取得する .個人情報は個人が特定できないように厳重に管理する . 2010.11.30 学会発表
論文発表
2011.1.7
疫-353 開腹消化管手術症例に対するモルヒネを用いた静脈内自己調節鎮痛による術後疼痛管理の検討 麻酔中の鎮痛薬が静脈内自己調節鎮痛による術後鎮痛に及ぼす影響について検討することで,麻酔科業務に反映させ,今後の術後鎮痛サービスの質の向上を図る.
2009年5月〜2010年10月に待機的開腹消化管手術を施行された成人患者のうち,モルヒネ
による術後鎮痛を行った一部の症例の情報を診療録から取得し統計学的に検討する.個人情報は個人が特定できないように厳重に管理する .研究の成果の公表は個人を特定出来ない形で行う.データ使用を拒否することは可能ですので,その場合はご連絡下さい.
2010.12.4 学会発表
論文発表
2011.1.11
疫-382 プレガバリンの効果と副作用についての調査 レガバリンの投与による疼痛の改善効果と副作用の発生状況を明らかにする . 当院で麻酔科外来を受診してプレガバリン処方を受けた方を対象に,広島大学病院の診療録等の過去の診療情報から取得します .個人情報は個人が特定できないよう厳重に管理します . 2011.3.22 学会発表
論文投稿
2011.4.5
疫-383 術後急性痛におけるVisual analog scaleと6 category numerical rating scaleの相関と差異 Visual analog scaleと6 category numerical rating scaleの交換可能性を明らかにする . 当院で手術を受けた方のうち,術後疼痛管理チームの記録がある患者で疎通性のある成人 .
データは広島大学病院の診療録等の診療情報から取得 .個人情報は個人が特定できないよう厳重に管理します .
2011.3.22 学会発表
論文投稿
2011.4.5
疫-387 胸腔鏡下肺癌手術(VATS)に対する術後鎮痛法の検討 胸腔鏡下肺癌手術(VATS)に対する術後鎮痛法を遡及的に検討する.

術後鎮痛サービスの質の向上を図る目的で,鎮痛効果や副作用などを,診療録から遡及的に検討する.対象は平成221月〜平成2212月の間に,予定胸腔鏡下肺癌手術を施行された成人で,術後鎮痛をPCEA法あるいはIVPCA法で行った 方.

2011.5.2 学会発表
論文投稿
2011.5.11
疫-550 脳腫瘍摘出術中の運動
誘発電位(MEP)モニタリングにおけるプ ロポフォール・レミフェンタニル麻酔
と筋弛緩薬の影響
麻酔薬プロポフォールとレミフェンタニルを用いる麻酔で脳外科手術中にMEPモニタリングを施行した患者において,両麻酔薬と筋弛緩薬の術中使用量と術後の神経学的予後を遡及的に検討する.

本院で平成231月〜11月の間に,予定脳腫瘍摘出手術を施行された成人で,術中にMEPモニタリングした方.

2012.1.12 学会発表
論文投稿
2012.1.12
疫-545 痛みに対するパルス高周波療法施行症例の後方視的調査 当科で痛みに対するパルス高周波療法施行を施行した症例で効果と副作用およびそれらに影響する因子を検討する. 当院で平成23年4月1日〜平成24年3月31日の間にパルス高周波療法を受けた方を対象とする.年齢・性別は限定しない.データは当院の診療録等の診療情報から得,個人が特定できないように匿名化を行い,統計処理する. 2012.4.27 学会発表
論文投稿
2012.5.10
疫-547 胸腔鏡下肺葉切除術における開胸術後疼痛症候群の検討

開胸術後疼痛症候群と診断された症例で発症の予見が可能であったかどうかを遡及的に検討する.

 

当院で平成23年1月から平成24年3月の間に胸腔鏡下肺葉切除術を受けた成人患者で,術後鎮痛を 自己調節で行った方を対象とする.なお身長,体重,手術・麻酔時間,術後の安静時・体動時の痛みの程度は診療記録から 抽出し,開胸術後疼痛症候群と診断された方を統計的に解析する(個人が特定できないように匿名化する) 2012.4.27 学会発表
論文投稿
2012.5.10
疫-552 非癌性慢性痛に対するフェンタニル貼付剤(デュロテップパッチ:DP)導入の検討 当科ペインクリニック外来において慢性痛に対しDPを導入した患者の導入前後の効果や副作用を検討し,特にDPを中止した方ではその詳細を調査する. 当科ペインクリニック外来で2010年1月から2012年5月に慢性痛に対しDPを導入した方を対象とする.年齢,性別は限定しない.データは本院の診療録等の診療情報から得,個人が特定できないように匿名化を行い,統計処理を行う. 2012.4.27 学会発表
論文投稿
2012.5.10
             
             

  この研究に関して,ご意見,お尋ねがあればお知らせ下さい.

 

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2012.5.10