福岡市文学館について

水島裕雅


 福岡市立総合図書館3階に置かれている福岡文学資料室を母体にして、福岡市文学館が誕生しました。

 福岡文学資料室は、そのHP紹介によると、広島文学資料室と似て、市立図書館の中に設置されていますがかなり違う点もみられます。決定的に違う点は、福岡市は文学館構想を持ち、それを「福岡市文学館構想検討委員会」(2001年6月)にかけて、1年足らずで文学館開設にいたったところです。検討委員会には「原爆文学研究会」を組織した九州大学の花田俊典教授も加わっており、まさに文学館を作るために委員会を立ち上げたというところが、同じ頃旧日本銀行広島支店の有効活用検討委員会を立ち上げながら、各論併記でなにも決まらなかった広島市との大きな違いでしょう。

 以下は「「福岡市文学館」開設記念展」のカタログからの引用です。

 はじめに福岡市長の山崎広太郎氏の「文学館の開設と記念展に寄せて」という挨拶があります。そこには、先に述べた経緯が書かれていますが、今回は省略します。つぎに福岡市総合図書館長の井口雄哉氏の「「福岡市文学館」の開設と記念展の開催にあたって」という文章があり、こちらがわれわれの文学館運動にも参考になると思いますので次に引用いたします。

「答申に基づきまして開設いたします「福岡市文学館」は、@福岡ゆかりの貴重な文学資料を継承すること、A新しい文化の創造を促すこと、B市民の文学活動を支援していくこと、を目指して活動してまいります。この文学館は新しい建物を造るものではありません。「総合図書館」を母体として文学資料の収集や調査研究を行うとともに「赤煉瓦文化館」をサテライトとして活用し、市民の文学活動の支援を行うものです。赤煉瓦文化館の1階には、このためのスペースを開設します。」

 以上のように、この「福岡市文学館」は新しい建物を建てるのではなく、総合図書館を中心としています。福岡市総合図書館が資料の収集や調査研究を行う一方で、ちょうど旧日本銀行広島支店のような歴史的建物である赤煉瓦文化館を活用して、市民参加型の実行委員会などによる文学館のサテライトの企画、運営を行おうとするもののようです。

その第1回の企画として特別企画展実行委員会がつくられ「カフェと文学」が5月25日〜6月16日に行われたようです。(2002年7月2日記)