好村冨士彦さんを偲ぶ会

 よびかけ文

 2002年9月19日、エルンスト・ブロッホ(『ユートピアの精神』『希望の原理』)研究において、日本で第一人者の好村冨士彦さんが亡くなられました。シニカルな現実主義がはびこる暗い世相の中で、ヒロシマの文学運動、平和運動において、一つの極に立っていた大きな柱が失われたという感慨におそわれます。

 好村さんは、14歳で戦後中国から広島に引き揚げ、音楽喫茶店「ムシカ」でクラシック音楽を聴き、文芸復興の息吹と共に、呉一中、旧制広島高等学校、広島大学理学部物理学科に進学されました。しかし、喘息と肺結核の病に倒れ、長期療養の生活に入られました。

 運命を変える出会いの場は、1950年、東広島市の国立広島療養所でした。そこで好村さんは、峠三吉、橋川敏男(橋川文三の弟)、佐々木基一(原民喜の義弟)との知遇を得て(とりわけ、病と闘いながら「原爆詩集」を編さん中の峠三吉の姿を、「優しい小声で話をする気取りのない峠」の「人間的魅力」を終生忘れることはありませんでした)、同世代の若者からだいぶ遅れて早稲田大学文学部独文科に入学し、以降、ドイツ文学研究者の道を歩まれました。トーマス・マンの研究を皮切りに、ゲオルク・ルカーチ、ヴァルター・ベンヤミン、エルンスト・ブロッホ・・・。

 この早稲田学生時代に60年安保闘争を身をもって体験された好村さんは、その後日本大学に職を得られてからは、学生たちの学問への問いを根底で受けとめられました。京都大学(1970年)、広島大学(1978年)、東亜大学(1995年)へ転任後も、学生と共に学び、現実とアクティヴにかかわる姿勢を貫き通されました。1980年金大中氏救出闘争でのリーダー役をはじめ、政治犯救援・日韓連帯運動、反原発運動、反天皇制運動など、文明総体を視野に入れた反戦反核運動を追求され、「アジア文学者ヒロシマ会議」(1983年)の事務局、「ヒロシマと文学を考える会」、「広島文学資料保全の会」(1987年)の結成、シンポ「日独文学者の出会い」(1988年)への協力、「広島に文学館を!市民の会」(2000年)を立ち上げさせました。小さくとも志ある運動に対してはいつもカンパを惜しまず、適切な助言を細やかな配慮とともにされていました。

 このような好村さんの人生のそれぞれの小路で出会った私たちが、このたび一堂に会し、好村さんの思想・運動・人間的魅力を語り、共に偲び、さらには、好村さんのよりよき世界に向けた変革への志を継承したいと思う次第です。

 ぜひ、お集まりください。

                             2002年11月24日

 

よびかけ人

(50音順 敬称略)

池田正彦 伊藤眞理子 岩崎清一郎 海老根勲 岡本三夫 郭文鎬 嘉指信雄 金田晉 河原俊雄 北西允 木原省治 古浦千穂子 古川千家 小久保均 四反田想 柴田幸子 田端展 寺島洋一 戸田吉信 豊永恵三郎 中川浩史郎 成定薫 西尾寿美子 沼田鈴子 馬場浩太 福嶋正純 藤井純子 藤本仁 文沢隆一 三浦精子 御庄博実 水島裕雅 山岡美智子 山田忠文 山田夏樹 湯浅一郎 横原由紀夫 渡辺晋 

(なお、栗原貞子さん、松元寛さんのお二人からは、出席できませんが皆様によろしくとのことです。)

 

ご出欠連絡先

広大関係者は、古川昌文まで(0824-24-6688 〒736-0046 東広島市鏡山1-2-3 広島大学大学院文学研究科ドイツ文学 mfurukaw@hiroshima-u.ac.jp)

その他の方は、久野成章まで(082-297-7145 〒733-0022 広島市西区天満町13-1-709   knaruaki@d6.dion.ne.jp)

 

偲ぶ会案内

◆日時:2002年12月14日(土)午後6時から8時30分まで

◆会場:県民文化センター(鯉城会館)5階パール        

    電話082-245-2322 FAX082-245-2315

◆会費:5000円

◆規模:約100人

 

 当日は、なるべく多くの方からのご発言をいただきたい所存ですが、ご希望にかなわない場合もあり、事前にメッセージをお寄せいただければ幸いです。テーマは、「好村さんの思い出・エピソード」、「好村さんの人と思想を語る」など何でも自由です。できれば1200字以内でお願いいたします。また、できるだけ当日、配付できるよう、締め切りを12月5日とさせていただきます。また、出席できない方からの原稿も大歓迎です。原稿送付方法は、郵送またはFAXまたは電子メール(これが一番ありがたいです)で、久野までお願いします。

 通常、ご出欠確認のハガキを同封するところですが、以下の部分をFAXまたは郵送または電子メールにてお送りいただければ幸いです。広大関係者は古川まで、その他は久野までお願いします。

 

-------------------------切  り  取  り  線------------------- 

好村冨士彦さんを偲ぶ会に

出席します

欠席します

(どちらかに○をつけて下さい)

 

名        前

 

☆ご紹介または原稿配布の際の肩書き・所属など。好村さんとの関係などご記入いただければ幸いです。

 

 

 

住        所

電        話

F   A   X

電子メールアドレス

原 稿 送 付 方法 ・FAX   ・電子メール   ・郵送   ・なし

その他、当日運営上のご意見、ご助言など自由にお書きください。