医学・医療系と飛躍的進歩を遂げている情報学・工学分野との連携が必須

私たち広島大学では、「臨床情報医工学プログラム」の中で、医療系プログラムを提供します。このプログラムでは、臨床情報医工学の専門職業人に必要な医療系知識を単に教授するのではなく、学生が主体的に考え学ぶ環境を提供し、また、現場経験を重視して実践力を養成するのが大きな特徴です。広島大学は、「医歯薬保健学I」、「医歯薬保健学II」、「医療系実習」を提供し、共通科目である「早期医療体験実習」、「臨床情報医工学特別演習」の一部を担当します。それぞれを具体的に説明しましょう。

役割や情報・医工学の活用の現状を把握するとともに、課題を発見すること

「医歯薬保健学I」は、基礎医学・臨床医学のエッセンスについて、オムニバス形式で遠隔双方向講義システムを用いて行ないます。情報科学・医工学・医療理工学に関連した医学の総論および各論の講義により、臨床情報医工学に必須の医学の基礎的・専門的知識を身に付けることができます。人体構造学、細胞機能学、病因病態学、臨床医学概論、臨床医学各論(消化器系・呼吸器系・放射線医学系等)が含まれます。「医歯薬保健学II」は、「I」同様の形式で、歯学系、薬学系、保健学系(看護学・理学療法学・作業療法学)の講義を行います。それぞれの領域における基盤的知識が習得できます。
「医療系実習」は、夏期休暇中の連続した5日間にわたり、異分野合同の少人数グループで行ないます。医療現場を体験することにより、チーム医療の中におけるそれぞれの専門職の果たす役割、情報・医工学の活用の現状を把握するとともに、課題を発見することもひとつの目的です。実習病院は、広島大学病院、県立広島病院、広島市民病院、安佐市民病院であり、医療情報/事務部門、手術部門、放射線診断・治療部門、内視鏡診療部門、病理・臨床検査部門、ME部門、血液浄化/透析部門、看護/リハビリテーション部門などで実習します。

広島大学大学院 医歯薬保健学研究院 教授
臨床情報医工学共同教育推進事業運営センター
副センター長・教育委員長
二川 浩樹

多様な特性を持つ学生に、多角的かつ探索的な人材育成を

「早期医療体験実習」は、1年次の夏期休暇を利用し、病院の受付・案内や院内ボランティア、介護・看護体験実習を行ないます。福祉・医療現場を通じて、専門の異なる医療人の相互協力の重要性とチーム医療人を目指す者としての心構えを理解し、学習目標を明確化することが目的です。「臨床情報医工学特別演習」は高学年で受講するものであり、合同合宿研修(施設・企業見学、グループ討論)、成果発表会(グループ毎の発表)、臨床情報医工学展(学習成果の市民への情報発信)を行ないます。それぞれの専門分野の知識・経験を持ち寄り、それまでの体験で見いだした課題を分析し、解決策を導き出す過程とアウトプットの重要性を能動的に学ぶことができます。
大学院課程教育では、臨床医歯学総論、薬科学特論、保健学研究法特論などの講義、発生生物学、放射線腫瘍学などの多くの演習とともに、少人数教育により医療科学の基礎的解析に関する知識と実践能力を養成するコースワークも履修することができます。
 地域の先進医療を担うには、医学・医療系と飛躍的進歩を遂げている情報学・工学分野との連携が必須です。「臨床情報医工学プログラム」を通して、異分野横断的知識と、課題発見・解決力、コミュニケーション力と豊かな人間力を身に付け、地域医療・先進医療に貢献しませんか。皆さんの積極的な参加を期待しています。

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