ヴィリアル定理

系のハミルトニアン

  

   

   

に対して、一様なスケーリングSを導入すると

  電子座標 :

  原子核座標:

  軌道関数 :

  運動エネルギーKE

  ポテンシャルエネルギーPE

ここで、波がつけられた量は無次元量である

結局、全エネルギーはSに対して次式のようにスケールする

 

ここで、スケーリングSはまったく仮想的に導入されたのだから、全エネルギーはその偏微分に対して不変でなくてはならない

 

  

結局、得られる関係式は

 

ここで

  

は原子核nに働く力のp成分である

一般に、結晶系では対称性より内部の原子に働く力は零である

したがって、固体表面上の微小面積dSを考えると、近傍の原子から

 

の寄与があり、表面すべてではこれを積分して

 

      

      

となるから、最終的にヴィリアル定理を得ることになる

     

ヴィリアル(virial)とは、3pVの量のこと


ヴィリアル定理に基づく凝集の一般的で定性的な理解

原子のとき

  

分子や固体のとき

  

 凝集する、すなわち  からの一般的結論として

  

  

重要事項:凝集すれば必ず、PEを得しKEを損する。

 

PEの得分はKEの損分の2倍 → 凝集 (平衡位置で)


さらに、固体での平衡状態の近傍を考察

 ・平衡状態:

  

 ・

  

  

 ・

  

  

   

   

  

図:全エネルギー、運動エネルギー、ポテンシャルエネルギー、3pVの体積依存性の模式図