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プロテオーム解析

  1. プロテオームとは?
     プロテオームとは特定の細胞・器官・臓器の中で生産されるタンパク質全体のことを示します。プロテオームは発生、分化、環境などにより変動するものであり、そのタンパク質の動態を網羅的に解析することで生命現象を理解する試みをプロテオーム解析(プロテオミクス)と呼んでいます。このプロテオーム解析の技術を用いて、生理的な状態や病的な状態にある細胞や組織での変化を解析することによって、それらの機能変化に関連するタンパク質をとらえることができると期待されています。

  2. プロテオーム解析の方法
     そのプロテオーム解析に必要な手順としては、2次元電気泳動によるタンパク質の分離と、分離されたタンパク質スポットの質量分析計による同定という主に2つのステップから成り立っています。過去に当教室では、増殖糖尿病網膜症に対し硝子体手術を施行した際に切除した硝子体を用いて、2次元電気泳動を行いプロテオームマップを作成し(図1)、対照群(黄斑円孔に対し行なった硝子体手術で切除した硝子体)と比較して発現量に変化のあるスポットを質量分析計を用いて同定しました。(Yamane K, et al. Proteome analysis of human vitreous proteins. Mol Cell Proteomics. 2003; 2(11), 1177-1187.)

  3. 網膜色素上皮のプロテオーム解析
     さらに、網膜色素上皮細胞を用いたプロテオーム解析もすすめております。網膜色素上皮細胞は、視細胞の代謝機能などの重要な生理的役割を果たしており、加齢黄斑変性・増殖性硝子体網膜症・糖尿病黄斑症など様々な眼底疾患の病態に関与すると考えられています。現在は、ヒト網膜色素上皮細胞を、種々の病的な状態に類似した環境にて培養し、その際のタンパク質の変動を調べる目的にてプロテオーム解析をすすめています。(図2
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