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神経保護に関する研究
網膜神経節細胞(Retinal Ganglion Cell 以下RGC)とは?
網膜はカメラでいうとフィルムにあたる組織で、何種類もの神経細胞が複雑に回線を結合し、我々に視力を与えてくれています。RGCはそれらの情報を統合し、軸索(視神経)を脳まで到達させ情報を脳に伝える役割を果たしています。
緑内障という病気では、早期より慢性の網膜虚血とそれに続発して遅発性細胞死により視神経がだんだん脱落していきますが、その時障害を受ける細胞が、このRGCなのです。
神経保護
近年、この細胞死を防ぐというアプローチから緑内障を治療しようという動きが世界中で起こっており、神経保護(Neuroprotection)という概念で呼ばれています。世界中で様々な実験モデルが開発されていますが、緑内障の病態を反映したモデルやRGCを用いたモデルはなかなか難しいのが現状です。
RGCの培養
我々はRGCに特異的に存在する表在抗原に二次抗体で鉄のビーズを結合し磁石のカラムを通すことで、従来0.5%しか採取できなかったRGCの割合をを30%にまで高めた培養系を作成し実験に使えるところまで成功しました。
RGCとグルタミン酸
虚血時には組織内に高濃度のグルタミン酸が遊離し、RGCのグルタミン酸受容体が刺激され、大量のカルシウムが細胞内に流入することで細胞死が生ずる(グルタミン酸ーカルシウム仮説)ことが知られており、緑内障の一因ではないかと考えられています。我々はこの培養RGCにも大脳皮質と同様の薬理学的・生理学的特性を有するグルタミン酸受容体が分布していることを発見しました。さらに、中枢神経細胞を抑制的にコントロールしているある神経ステロイドがグルタミン酸誘発電流を抑制することで、この神経ステロイドは神経保護効果を有する可能性があることが分かっています。
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