陶弘景性愛林泉 齊高祖問之曰 山中何所有 景賦詩以答之曰山中何所有 嶺上多白雲 只可自怡悦 不堪持寄君 |
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現在位置: 耕雲軒-研究狀況-太平廣記研究會「周眕奴」
周眕奴
-『太平広記』巻二百八十四「幻術一」-
『太平広記』訳注(八),『中国学研究論集』,第十七号,pp53~55,2006年12月25日
【本文】
魏時、尋陽縣北山中蠻人有術、能使人化作虎、毛色爪身悉如眞虎。
郷人周眕有一奴。使入山伐薪。奴有婦及妹、亦與倶行。既至山、奴語二人云、「汝且上高樹去。我欲有所爲。」如其言。既而入草。須臾、一大黄斑虎從草出、奮越哮吼、甚爲可畏。二人大怖。良久還草中。少時復還爲人。語二人、「歸家、愼勿道。」
後遂向等輩説之、周尋得知。乃以醇酒飮之、令熟醉。使人解其衣服、及身體。事事詳視、了無異。唯於髻髮中得一紙、畫作虎、虎邊有符。周密取録之。奴既喚醒。問之。見事已露、遂具説本末。云、「先嘗於蠻中告糴。有一蠻師云有此符。以三尺布・一斗米・一隻鷄・一斗酒、受得此法。」(出『冥祥記』)
【訓読】
魏の時、尋陽県の北の山中の蛮人 術有り、能く人をして化して虎と作さしめ、毛色爪身 悉く真虎の如し。
郷人の周眕に一奴有り。山に入り薪を伐らしむ。奴に婦及び妹有り、亦与に倶に行く。既に山に至り、奴 二人に語りて云ふ、「汝且く高樹に上りて去れ。我 為す所有らんと欲す」と。其の言の如くす。既にして草に入る。須臾にして、一の大なる黄斑の虎 草従り出で、奮越哮吼し、甚だ畏るべきもの為り。二人 大いに怖る。良や久しくして草中に還る。少時にして復た還りて人と為る。二人に語ぐ、「家に帰るも、慎みて道ふこと勿かれ」と。
後 遂に等輩に向かひて之を説き、周尋いで知るを得。乃ち醇酒を以て之に飲ましめて、熟酔せしむ。人をして其の衣服を解かしめ、身体に及ぶ。事事に詳視するも、了に異なる無し。唯だ髻髪の中に於いて一紙を得、画きて虎を作し、虎辺に符有り。周 密かに之を取録る。奴 既に喚び醒まさる。之を問ふ。事の已に露るるを見、遂に具に本末を説く。云ふ、「先に嘗て蛮中に於いて糴を告ぐ。一蛮師有りて此の符有りと云ふ。三尺の布・一斗の米・一隻の鶏・一斗の酒を以て、受けて此の法を得」と。
【語注】
○尋陽縣…県名。現在の湖北省黄梅県の南西。
○周眕…未詳。『太平御覧』巻八百九十二引『捜神後記』によると前将軍となった人物である。尚、大蔵経本『法苑珠林』巻三十二引『捜神後記』は「周畛」に作る。
○等輩…仲間。同じ身分の輩。『漢書』巻七十三「韋玄成伝」に「有司劾奏、等輩數人皆削爵爲關内侯。」(有司 劾奏し、等輩の数人 皆爵を削られて関内侯と為る。)とある。
○尋得知…底本「尋復之」に作る。現行本『捜神後記』に拠って改めた。尚、四庫全書本は「頗疑之」に作るほか、大蔵経本『法苑珠林』巻三十二引『捜神後記』は「尋復知」に作り、『太平御覧』巻八百八十八・巻八百九十二引『捜神後記』は「得知」に作る。
○及身體…底本「乃身體」に作る。現行本『捜神後記』、大蔵経本『法苑珠林』巻三十二引『捜神後記』、『太平御覧』巻八百八十八・巻八百九十二引『捜神後記』に拠って改めた。
○符…呪文。『抱朴子』内篇「遐覧篇」に「鄭君言、『符出於老君、皆天文也。』」(鄭君言ふ、「符は老君より出で、皆天文なり」と。)とある。
○告糴…穀物の買い入れを申し入れる。『春秋』荘公二十八年の経文に「大無麥禾、臧孫辰告糴于齊。」(大いに麦禾無く、臧孫辰 糴を斉に告ぐ。)とあり、『公羊伝』に「告糴者何、請糴也。」(告糴とは何ぞや、糴を請ふなり。)とある。
○『冥祥記』…斉の王琰の撰。『隋書』経籍志に十巻とあり、『新唐書』芸文志にも著録しているが、今は散逸して伝わらない。仏教の因果応報の話を載せる。なお、王琰は南朝の宋・斉・梁にわたって生きた人で、斉の太子舎人となり、梁代には呉興県の県令となった。仏教に帰依し、観世音の金像をめぐって異変を経験し、その霊異に感じて『冥祥記』を書いたとされる。尚、大蔵経本『法苑珠林』巻三十二、『太平御覧』巻八百八十八・巻八百九十二には『捜神後記』を出典としてこの話が収められており、現行本『捜神後記』巻四47にも見える。魯迅輯『古小説鉤沈』の『冥祥記』には収められていない。
【訳文】
魏の時、尋陽県の北の山中の蛮人は術を使い、人を虎に変化させることができ、その毛色や爪や体がすべて本当の虎のようであった。
地元の人周眕には一人の下僕がいた。その下僕に山に入って薪を切らせた。下僕には妻と妹がおり、二人も同行した。山に入ると、下僕は二人に「お前たちはちょっと高い木の上に登れ。わしはやりたいことがある。」と言った。二人はその言葉通りにした。やがて下僕は草むらに入った。しばらくして、一頭の黄色い模様の大きな虎が草むらから出てきて、飛び上がったりほえたりして、とても恐ろしく感じられた。二人は大変恐れた。まもなく、虎は草むらに帰り、やがてまた人間の姿に戻った。下僕は二人に「家に帰っても、決して言うな。」と告げた。
後、二人は仲間にそのことを言い、周眕がそのことを知ることとなった。そこで下僕においしい酒を飲ませ、泥酔させた。ほかの人に下僕の着物を脱がさせ、丸裸にした。くまなく調べたが、異常なところは全くなかった。ただ、まげの中に一枚の紙を見つけ、それには虎が描かれており、虎の周りに呪文が書かれていた。周眕はひそかにそれを取った。下僕が呼び起こされ、周眕は彼にそのことを聞いた。下僕は秘密が既に漏れたのを知り、そのまま事の顛末を説明した。「以前、蛮人のところに穀物の買い入れを申し入れたことがありました。その時、ある蛮人の祈禱師がこの呪文のことを話しました。そこで、布三尺(約八〇cm)・米一斗(約三)・鶏一羽・酒一斗(約三)でこの術を譲り受けたのです。」と言った。
〔底本〕
○李昉等編『太平広記』 汪紹楹点校 中華書局 一九六一年新版
〔主要参考文献〕
○黄氏巾箱本『太平広記』 新興書局景印 一九六九年
○四庫全書本『太平広記』 上海古籍出版社景印 一九九〇年
○陸昕・郭力弓・任徳山主編『白話太平広記』 北京燕山出版社 一九九三年
○周振甫主編『白話太平広記』 中州古籍出版社 一九九三年
○高光・王小克・汪洋主編『文白対照全訳太平広記』 天津古籍出版社 一九九四年
○丁玉琤等主編『白話太平広記』 河北教育出版社 一九九五年
○王汝濤主編『太平広記選』 斉魯書社 (上)一九八〇年 (下)一九八一年 (続)一九八二年
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最先更新:2007年1月25日
耕雲軒
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