概要

広島大学現代インド研究センターは、広島大学現代インド研究センターは,人間文化研究機構の地域研究推進事業「現代インド地域研究」の一環として,同機構と広島大学によって2010年度に共同設置された研究拠点です。この事業は当センターのほか,中心拠点の京都大学東京大学国立民族学博物館東京外国語大学龍谷大学の全6拠点を結び,共同して南アジア地域研究拠点の形成とネットワークの構築を進めています。

2016年度から「南アジア地域研究」と事業名称を改め,南アジア地域の総合的理解を推進します。当センターでは,「南アジアの空間構造と開発問題」をテーマに研究しています。

第2期の検討課題

本拠点は、第1期において、「現代インド空間構造と社会変動」のテーマのもと、過去40年以上にわたる本学のインド地域研究の蓄積を活かして、地理情報システム(GIS)に基づく情報共有システムを新たに整備するとともに、個別研究者を研究ネットワークにより有機的に結びつけ、主に空間的な側面から現代インド地域研究を推進してきました。そこでは、大都市の急速な発展、地域格差の拡大、経済空間の統合・再編、産業集積の発展など、現代インドにおいて大規模な空間構造の変動が生じていることを確認した上で、そのパターンやメカニズムを追求してきました。

第2期においては、全体テーマを「南アジアの空間構造と開発問題」とし、第1期の成果を踏まえつつ、資源開発や都市・農村の開発、経済開発や社会開発などの各種の開発に目を向けて、その意義を見いだすと同時に、都市問題、環境問題など国土や地域あるいは社会の持続性にかかわる様々な開発問題の多様な地域的実態の把握に努め、問題の本質解明を志向する研究を推進します。このような国土空間の問題は、地理的多様性が大きい南アジア、そして地域主義的性格の強い連邦国家・インドの場合には、特に重要な検討課題と言えます。

本拠点の目的

現代インド・南アジア地域では、グローバル化をともなう急速な経済発展の中で、社会経済空間の変動には著しいものがあります。グローバル化、国内市場の拡大と統合の進行が、大都市の急速な発展、地域格差の拡大、経済空間の統合・再編、産業集積の発展など空間構造の大規模な変動をもたらしています。これらは資源開発や都市・農村の開発、経済開発や社会開発などの各種の開発と連動しており、それによる恩恵は大きいものの、同時に、都市問題、環境問題など国土や地域あるいは社会の持続性にかかわる様々な開発問題を生み出しています。こうした国土空間の問題は、地理的多様性が大きい南アジア、そして地域主義的性格の強い連邦国家・インドの場合には、特に重要な検討課題となっています。本拠点では、上述したような複雑化する空間構造を追究するために、地理情報システム(GIS)を用いて空間情報を蓄積し表象・分析するとともに、フィールドワークにもとづく地道な地域研究を実施します。このような作業を通じて、現代インド・南アジアの基底をなす地域性と地域間関係をグローカルな視点から提示し、併せて現在生じている国土空間の諸問題の解決に資することと捉えます。

第2期ではプロジェクト全体を、一つの研究グループとして推進、ユニットは設けないものとします。それは、上記の研究目的達成のためには、情報インフラと研究成果を共有し、有機的な連携を図ることが不可欠だからであると考えているためです。