概要 > HiPeC-IIとは?

 


1.HiPeC-IIとは

 きわめて実践的な「平和構築」という問題に、教育研究機関である大学はどのように貢献することができるのか──このような課題を掲げて広島大学が平和構築連携融合事業(HiPeC-I)をスタートさせたのは、2005 年のことでした。3年間の試行錯誤のなかで、私たちがたどり着いたのは、「現地主導の平和構築」という視点であり、そのためのさまざまな試みでした。事業終了後、それらの試みを総括するなかで、私たちは、平和を実現するため、紛争当事者を含む多くの平和構築関係者から、ヒロシマに向けられた期待の大きさを、考慮しないわけにはいきませんでした。
   「平和構築の能力開発における実務と教育研究の連携を確立するための研究」(HiPeC II)は、こうした経験や課題意識、期待を踏まえた学術的な裏付けを確立しつつ、ヒロシマを平和の実践的な国際拠点とするための、新しい事業です。


2.HiPeC-IIがめざす平和構築

 ポスト冷戦型の紛争を和平に導き、紛争の再発しない社会を構築するために、われわれは何をなすべきか──この問題は、今日の世界と日本にとって、避けて通れないものです。 広島大学平和構築連携融合事業(HiPeC II)はこの問題に対して、「現地主導の平和構築」という角度からアプローチし、その道筋を見いだそうとするものです。
  紛争で傷ついた社会の再建、戦闘員の社会復帰、和平プロセスの安定化、争いあった人々の和解、治安部門の改革、国家制度の再構築など、平和構築にはさまざまな顔があり、それぞれが、政治学・行政学・心理学・法律学・文化人類学・地域研究など個別の専門分野と重なり合っています。しかしながら平和構築は、再び紛争に舞い戻らないという強い目的性を持っており、その意味では、単なる個別の専門性の寄せ集めではない、ひとつの総合科学であるといえるでしょう。
  HiPeC II は、ヒロシマという地のもつ歴史的な意義を自覚し、平和への強い目的意識を掲げつつ、総合科学としての平和構築学の確立を目指すとともに、またヒロシマが理念としての平和のみならず、より実践的な平和の拠点となるように活動します。


3.平和構築のための「実務」と「教育研究」の連携

 HiPeC Ⅱは、「平和を希求する精神」を掲げる教育研究拠点・広島大学が、日 本の海外援助実施機関である国際協力機構、世界有数の地域研究機関であるアジア経済研究所、広島を拠点とし、中国・四国地方唯一の国連機関である国際連合訓練調査研究所(UNITAR)広島事務所、そして国際平和拠点を目指す広島県と連携・協力し、「平和構築の能力開発における実務と教育研究の連携を確立するための研究」を進めます。平和構築の実務家に研究・意見交換の機会を提供するとともに、研究者が実務家の協力を受けながら平和構築の実践に関わります。
 また、フィリピン大学やトリブバン大学(ネパール)、アジア・アフリカの市民社会組織のネットワークであるサウス・サウス・ネットワークなど、海外のネットワークと協力し、それらを活用しながら平和構築に貢献します。


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