教養とはなんだろうか?

中世の大学の上級三学部で

神学・医学・法学を学ぶ前段階として下級学部で修めるべき教養を

artes liberales
(アルテース・リーベラーレース)


と呼んだ。

日本語では,「自由学芸」とか,「自由学科」と訳される。

これは7つの学科から成るが,2つのグループに分けられる。


三学(トリウィウム:trivium)とは
 

論理学・弁証術
(ロギカ:logica)
または
(ディアレクティカ:dialectica)

文法学
(グラマティカ:grammatica)

弁論術・修辞学
(レートリカ: rhetorica)

である。


四科(クァドリウィウム:quadrivium)とは
 

算術
(アリトメーティカ:arithmetica)

幾何学
(ゲオメトリカ:geometrica)

音楽
(ムーシカ:musica)

天文学
(アストロノミア:astronomia)

である。


その内容は,次のように説明されている。

Grammatica loquitur,   文法は語り,
Dialectica vera docet, 弁証術は真なることどもを教え,
Rhetorica verba ministrat, レトリックは言葉を治め,
Musica canit,   音楽は歌い,
Arithmetica numerat, 算術は数え,
Geometrica ponderat, 幾何学は測り,
Astronomica colit astra.   天文学は星を見守る。


(C)1997; 1998 HIRANO, Toshihiko