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教授あいさつ

医局長 権丈雅浩

すばらしい放射線腫瘍医をめざしませんか?

 放射線治療は、手術療法、抗癌剤治療とともに癌治療の3本柱として以前より重要な役割を果たしてきました。ただわが国ではすべての癌の患者さんの約25%のみが放射線治療を受けており、全癌の66%の患者さんが放射線治療を受けている米国と比較して、まだまだ認知度が低いようです。これは、わが国において放射線治療を専門に行う放射線腫瘍医の数がまだまだ少なかったことと、癌治療の中での放射線治療に対する評価がまだ低いことによると思われます。そのため放射線治療が、手術不能な患者に対する緩和目的の治療法と考えておられる方々もまだまだ多いのではないかと懸念いたしております。しかし、近年の放射線治療技術の進歩は過去では考えられなかったような治療を可能とし、根治治療の一環として果たす役割が増してきました。特に、手術と比較して侵襲が少ないため、高齢者に対する放射線治療の評価が高まって参りました。

 実際の臨床現場においても、特に前立腺癌、食道癌、舌癌、喉頭癌、子宮頸癌、肺癌は早期であれば放射線治療単独で90%以上の局所制御が可能であり、手術と同等の治癒率が期待できるようになってきました。 これは、最近のX線CTやMRIを初めとする画像診断技術の発達と、コンピュータ技術の進歩が、従来の放射線治療に大きな変革をもたらしたからであります。特にCT、MRI画像がルーチンに放射線治療計画に用いられるようになったため、またFDG-PET等の機能画像の臨床導入によって、癌が実際に存在する場所がより正確に把握することが可能となりました。一方では、CT画像を再構成することで得られた3次元画像を元に、生体内の正確な3次元線量分布計算が可能となり、より高精度の放射線治療計画が可能となりました。

講座の歴史と概要

 広島大学における放射線治療部門は、勝田元教授、伊藤前教授時代は、放射線医学講座の一部門として数名の専門医により担当されていました。しかし近年の放射線治療の著しい進歩の中で、全国的に放射線診断学と放射線腫瘍学との分離の必要性が求められてきました。その流れを受けて、私は平成19年9月に創設されました広島大学病院 放射線治療部の初代部長として平成20年1月に着任いたしました。また平成21年4月よりは医歯薬学総合研究科内に放射線腫瘍学講座を創設して頂き、こちらの初代教授に着任致しました。これは、全国の国立大学では京都、群馬、東北、筑波、大阪、熊本、山形の各大学に次ぐ8番目の放射線腫瘍学講座となります。

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放射線診断科