KAEDE

広島大学大学院工学研究科 KAEDE

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電装系の特徴

  • R8C/15によるラダー,エレベーター駆動とケイデンス計測
  • PocketPCとTDS-01V,GPSによるADIもどきの姿勢と飛行距離表示
  • 全データ保存機能

ワンチップマイコンについて

ラダーとエレベーターの操作はラジコン用のサーボモータ(トルクが大きいロボット用)を使用するので,PWM出力とジョイスティック入力用のA/D変換が必要です。PWMといっても20msインターバルで1.5ms±0.5msのパルスですので,8ビットのPWM出力ポートでは分解能が足りません。16ビットカウンターが必要です。小型で開発が簡単なワンチップマイコンを探していたところ,トランジスタ技術の2005年4月号付録のR8C/15が基板を作成しなくて済みますし,C言語で開発でき,解説も詳しく,大きさ的にもちょうど良さそうでした。いくつか簡単なテストプログラムを作ってみて,必要な機能を持っていることが確認できたので,採用しました。動作電圧の範囲が広いので,乾電池三本で動作させることができます。雑誌の付録ですので,通常ですと予備が無くて困るのですが,サンハヤトが同等品を販売しているので,安心して使うことができました。

このマイコンにはA/Dが4chあり,ジョイスティックに2ch,トリムに2ch割り当てました。また,PWM出力は当初ラダーとエレベーターの2chでしたが,主翼にエルロンを追加したため,4chになりました。ラダーとエルロンはミキシングして出力しています。また,TDS-01Vの出力をPocketPCに直接入力していたのですが,操作量やケイデンスも記録することになり,TDS-01Vのシリアル出力はR8Cに入力され,操作量などの値を付け加えて,PocketPCに出力するようにしています。ということで,プログラムは単純ですが,ハード的にはアナログ入力4ch,PWM出力4ch,シリアル入出力,割込み入力に端子を割り当てましたので,入出力端子の空きが無い状態になってしまいました。これ以上ハードを追加することになると,他のワンチップマイコンを探さないといけません。

TDS-01VとR8Cの電源は携帯電話の充電に使用されるUSB電源を使用しました。DC/DCコンバータ内蔵で単三電池2本から安定化された5Vが簡単に得られるので助かります。

TDS-01Vについて

秋月電子通商が販売している3DセンサーTDS-01Vは3軸加速度,気圧,地磁気のセンサーを内蔵しており,これによって,三次元の姿勢と高度,方位を求めることができます。インターフェースがUSBであるため,パソコンとは簡単に接続できますが,マイクロコンピュータで使用するにはハードルが高いです。しかし,インターフェースがUSBといっても,仮想COMポートで,PICの入出力はシリアルインターフェースですから,この信号を横取りして,MAX232のようなIC(今回はSP3232ECP)に接続するとRS232Cで使用できるようになります。なお,マイコンに接続するのであれば,PICもやめて,直接SPIでインターフェースするのが王道ではないかと思います。電源はUSBポートから得るようにしており,改造は最小限で,パターンカットなどは行っていないので,簡単にオリジナルの状態に戻せます。

PocketPC(Windows Mobile)について

姿勢表示のディスプレイをどうするか悩みましたが,市販の液晶ディスプレイにマイコンでグラフィック表示させるプログラムを一から作るのは大変です。そこで,Microsoft Windowsのプログラムとコンパティビリティーの高いPocketPCを使用することにしました。開発言語はC#.Netです。シリアルやBluetoothといったインターフェースを持っている機種が必要です。バッテリでの駆動時間の心配はありません。今回は画面がVGAと解像度が高く,オークションで大量に放出されていたHPのiPAQ hx4700を使用しました。能力的にはh2210でも問題ありません。防水処理のためのケースは密封度の高い弁当箱にしました。しかし,熱によって空気が膨張し,気圧高度計が狂うため,致し方なく,小さな穴を開けました。着水すると冷却されて若干水が入りますが,故障するほどの量ではありませんでした。

GPSについて

TDS-01Vにシリアルインターフェースを使用すると,GPSにシリアルインターフェースを割り当てることができません。そこで,GPSはBluetoothで接続することにし,小型軽量高感度のBTGPS/408を採用しました。初期位置からの直線距離をPocketPCで計算し,対地速度と共に表示させています。接続が無線化されるため,設置の自由度が高くなり,バッテリを内蔵しているので,電源の心配もいりません。防水対策もジップロックのビニール袋に入れるだけで,簡単に済ませました。

ケイデンスについて

自転車のペダルの回転速度のことをケイデンスというのですが,ペダルに磁石を取り付け,磁気センサで検出しています。その出力でR8Cに割込みをかけ,インターバルを計測しています。回転速度への変換はPocketPC側で行っており,インターバルが一定時間(3s)以上になると回転速度を0と表示させています。この値(3s)は市販のケイデンス計を参考にしました。