SFMCについて


SF(Soluble Fibrin)可溶性フィブリン

図1.SFの模式図

【SFについて】
凝固が亢進すると、トロンビンの作用でフィブリノゲン(Fbg)がフィブリンとなり、止血に寄与します。このとき一部は可溶性フィブリン( SF)となって血中を還流します。SFは図に示したように2分子のFbgと1分子のフィブリン・モノマー(FM)の複合体と考えられます。
(1)血中SFの存在は患者の凝固亢進状態を反映します。
(2)SFはそれ自身がフィブリンの基質ですので、血栓症のリスクファクターと考えられます。
本測定法では7μg/mL以上陽性、7μg/mL未満陰性とします。

【SFの臨床的意義】


1.DICの診断・予測
DIC診断基準は1988年度厚生省DIC研究班の診断基準に従い、DIC、過凝固状態(DICの疑い)、 Non DIC (DICの可能性少ない)の3群に分けました。SFは過凝固状態から有意に高値となり早期のDICの診断に有用と考えられました

2.SIRSの診断
重篤なSIRSにともなう凝固異常を合併した肺炎(PASC)と通常の肺炎(SP)の鑑別は診断・治療をおこなう臨床家にとって重要です。 CRP、血液凝固分子マーカーを検索したところ、SFが最もPASCとSPの鑑別に有用でした
3.DVTの診断
血栓症は凝固亢進により導かれる典型的な疾患です。とりわけ深部静脈血栓症(DVT)は外科手術前後の患者管理において最も注意すべき疾患です。発症時のSFレベルは改善時、健常人コントロールに比べ有意に高値でDVTの診断・予後のモニタリングに有用と考えられました
発症時 改善時 健常人
中央値 6.3 2.7
平均値 24.1±9.3 8.8±21.7 0.99±1.7

4.外科手術後のモニタリング
消化器系外科手術症例の術前、術後のTAT、 DD、SFの推移を図5に示しました2,7) 左図は予後良好例、右図は術後3日目に肺障害がみられ、DICとなりました。 予後不良例において術後3日目にSFが最も早く上昇を示し、術後の病態管理に最も有用でした。
5.救急患者のスクリーニング
図6.救急患者が搬入後、5日以内にDICを発症するか(+)発症しない(−)かを、 搬入直後のSF、DD値に対してプロットしたものです。搬入時のSF高値は図に示したようにDICへの進行を予測する有用なマーカーである事が分かります


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