孤児の父,人類の教育者と呼ばれたH.ペスタロッチーを記念する教育賞の
受賞者に,社会福祉法人(児童養護施設)広島新生学園が選ばれ,11月10
日午後,教育学部大講義室で表彰式が行われた。
原田康夫学長(実行委員長)より,被爆直後の広島で戦災孤児,引き揚げ孤
児たちに献身的な教育愛を捧げた施設創始者,故上栗頼登氏の功績,また今日
に至るまで家庭的に困難を抱えた子どもたち2,000人以上を養護してきた
学園の活動が紹介され,現施設長上栗哲男氏に表彰状,ペスタロッチー胸像等
が贈呈された。また利島保教育学部長からは,大学の間近にこのような全国的
に評価されるべき学園があること,大学創設50周年にあたる今年,その功績
を顕彰できることの意義が強調された。
続いての頼登氏夫人,和子主任保母による記念講演では,心身ともに疲弊し
た子どもたちに食べ物を確保し,笑顔を取り戻させようとした開設時の苦心,
また社会に巣立った子どもたちの活躍に報われる喜びが語られた。現在,養護
されている子どもたちは幼児から高校生まで70人,その半数近くが親権者の
養育放棄,虐待によるもので,今日の教育問題の深刻さをうかがわせた。しか
し,子どもたちは今も昔も柔軟で,環境を整え,愛と信頼をもって真剣に向き
合うことにより育っていくことができるとのお話で,出席者250人の大きな
感動をよんだ。