教育
医学生の皆さんへ救急医とは・・ |
1 医学部授業
2003年度からは,いわゆるチュートリアル方式を取り入れます。
チュートリアル方式とは,従来の一方的な講義を行わず,学生が能動的に学習していく方法です。
[参考]2004(平成16)年度 4年生授業予定
〔物理・化学的因子による疾患〕
【1】一般目標(GIO)
物理・化学的因子により引き起こされる疾患(外傷・熱傷・中毒など)の病態生理を理解し,症候・診断・治療を学ぶ。
【2】行動目標(SBOs)
1.外傷初療における重症度および緊急度の診断方法を述べる。
2.熱傷の重症度診断,およびそれに基づく治療方針を述べる。
3.重症熱傷の治療を題材として,侵襲時の輸液・人工呼吸・循環管理の必要性を述べる。
4.急性中毒の初療の原則を述べる。
5.環境要因により引き起こされる疾患の概略を述べる。
6.食中毒の原因、症候と治療を説明できる。
7.災害時に医療関係者がなすべきことを考える。
【3】方略
1.形式
A:チュートリアル
B:グループ討論
C:講義
D:グループ発表
E:レポート作成
2.評価
A:プレゼンテーション
B:レポート
3.参考資料
標準救急医学
【4】指導教官
救急医学
教授:谷川攻一
准教授:廣橋伸之
講師:岩崎泰昌
講義テーマ
講義1災害医学総論 救急医学
講義2化学災害 法医学
講義3中毒総論 救急医学
講義4中毒各論 救急医学
講義5重症熱傷;重症度の診断と治療方針 救急医学
講義6熱傷の局所療法 皮膚科
講義7熱射病・偶発低体温 救急医学
講義8外傷総論 救急医学
講義9外傷各論 救急医学
講義10呼吸管理 救急医学
講義11地域・災害医療 井上徹英(非常勤講師 浦添総合病院)
講義12食中毒の原因、症候と治療 臨床検査医学
講義13輸液・循環管理 救急医学
デモンストレーション現場における外傷初療 広島市消防局
試験 救急医学
グループ発表
講評・総括
2 医学部臨床実習
4人ずつのグループに分かれ,5年生4月から6年生4月の間に各科・各部門をローテートします。救急医学の実習は1週間です。救急車同乗実習,ACLS,入室患者の診察と経過フォローの3つの作業をしていただきます。
【実習目標】
一般目標:
1 救急医療の現場を実体験し,医療従事者のチームの一員としての自覚を得る。
2 医師として必要な救命救急・集中治療の知識と患者管理を理解する。
3 救急医療体制の実際を理解する。
行動目標:
1)救急車同乗実習
1 病院前救護におけるコメディカル(救急隊員)との医療連携の重要性を理解する。
2 救急車に同乗し,病院前救護を中心とした救急医療の現状を実体験する。
2)ICU入室患者に関する実習
1 ICUにおける看護に参加し,その意義を知る。
2 視診・触診・聴診など身体所見に重点を置いた患者評価を行う。
3 ICU入室患者の1週間の病態の変化を把握する。
4 その際,問題点を明らかにし,その解決方法を探索するよう努力する。
5 それらの要点をまとめて,プレゼンテーションを行い,レポートを作成する。
6 検査データ結果を解釈する。
3)二次救命処置
1 心停止に対する二次救命処置(ACLS)を修得する。
4)情意領域
1 「救急医療はつらくて苦しいが,患者を救うことができた時の喜びは何物にも代え難い」という,医師・看護婦・救急隊員の思いを共感する。
2 医療人としての自覚を持つ。
3.レポート
1)内容
1 担当症例の経過とテーマに関する記述:
あくまで,この症例に関するレポートとなるよう注意する。(教科書の丸写しは不可)
2 救急車同乗症例記録
2)提出期限
1週間後の金曜日
3 医学部臨床実習アドバンストコース
6年生の5月~6月に,希望する部署で2週間ずつの実習を行います。救急医学では,当直実習,他の医療施設(県立広島病院,安佐市民病院など)での実習を取り入れ,救急初療を浴びるほど経験していただきます。
【目 的】
1.救急患者診療に参加し,病態診断・病名診断・支持的治療・根治的治療が同時進行で要求される救急患者の特殊性を実習する。
2.心停止患者の治療に参加し,二次救命処置の実際を実習する。
3.主として人工呼吸を必要とする患者の治療を通じて,呼吸管理・循環管理・体液電解質管理・栄養管理の実践的基礎を実習する。
4.救急および集中治療に必要な処置に参加し,それらの適応と合併症について実習する。
【実習の実際】
到達目標
1. 重症救急疾患の初期治療および集中治療を題材として実習する。主なものは次のとおり。
[1]心停止 [2]重度外傷および多発外傷 [3]中枢神経疾患 [4]広範囲および気道熱傷 [5]急性中毒 [6]その他の重症臓器不全
2.1に挙げた実習を通じて,診断・治療の迅速さが患者の予後を決めることがあることを知る。
3.1に挙げた実習を通じて,患者の病態・重症度・治療方針を把握するよう努力する。
4.明るくふるまい,はきはきと発言し,謙虚な態度で,積極的に実習に参加する。
5.人工呼吸管理の意義を知り,その適応・管理の実際・合併症・離脱に必要な実践的知識を学ぶ。
6.人工呼吸器の組み立て,人工呼吸中の患者の評価,呼吸理学療法を実習する。
7.循環管理およびそれに必要な薬物治療・モニターに関する実践的知識を学ぶ。
8.重症患者における体液電解質・栄養管理に関する実践的知識を学ぶ。
9.各種血液浄化法の適応・管理の実際・合併症・離脱に必要な実践的知識を学ぶ。
10.画像診断(単純写真,エコー,CT,MRI)の中で,救急患者で見逃してはならないポイントを学ぶ。
11.救急処置に必要な手技を見学する.主なものは次のとおり.
[1]気管挿管 [2]気管切開 [3]気管支鏡検査 [4]中心静脈路確保 [5]血液浄化用ブラッドアクセス [6]スワンガンツカテーテル挿入 [7]直流除細動
[8]胸腔ドレナージ [9]胃洗浄
12.上記の手技の背景となる知識を習得する。
スケジュール
各人が2週間のうち4日間の当直業務を含む実習スケジュールを組む。
4 大学院
科目番号: T2256-01
区分: 専門科目II
授業科目: 病態応用治療学特別演習
英文授業科目: Applied Therapeutics in Emergency and Critical Care Medicine (Seminar)
担当教官: 教授 谷川攻一 (救急医学講座)
研究室の場所,内線番号:5586
単位: 2,2
教室名: 救急医学教室
授業の形式: 演習
開設期: 1年次前期・後期
開設曜日時限: 火曜日第3、4限(14条は個別に対応)
週時間: 2
授業の目標等:
重症外傷、熱傷、急性中毒そして内因性救急疾患などによる生体侵襲に対する生体反応についての知識を習得し,薬物治療を行うための基本的な考え方と薬物動態および薬物治療の効果に関する最新の研究動向を理解することを目的とする。
授業の内容・計画等:
サイトカイン、血管作働性メデイエーターやフリーラジカル産生など生体侵襲に対する細胞反応とそのモジュレーションを目的とした薬理学的アプローチなどについての講義と論文紹介を通して最先端の知識を理解するとともに,その内容について討論を行う。
成績評価の方法:
内容の理解度、発表の態度、討論態度、出席状況等を総合的に評価する。
テキスト・教材・参考書等:
専門学術雑誌。発表担当者がその都度文献のレジュメを用意して配布する。
履修上の注意・受講条件・対象学生等:
特になし。受講希望者は気軽に相談してください。
メッセージ:
救急医学、集中治療医学に興味のある学生を求めています。
◎科目番号: T2257-01
区分: 専門科目III
授業科目: 病態応用治療学特別実験
英文授業科目: Applied Therapeutics in Emergency and Critical Care Medicine (Research Practice)
担当教官: 教授 谷川攻一 (救急医学講座)
研究室の場所,内線番号:
単位: 2,2,2
教室名: 救急医学教室
授業の形式: 演習
開設期: 1年次後期・2年次前期・後期
開設曜日時限: 火曜日5,6,7,8限(14条は個別に対応)
週時間: 4
授業の目標等:
救急・集中治療領域における病態解明や治療を目的とする臨床的研究に必要な研究方法と倫理的課題を理解することを目的とする。
授業の内容・計画等:
研究対象の選択、研究デザイン、インフォームドコンセント、薬物治療などの介入方法、薬物動態・効果の確認、統計学的方法に関する知識と技術を学ぶ。研究課題を通して得られたデータを解析評価し、関連する実験計画の立案とプレゼンテーションの方法を修得する。
成績評価の方法:
実験手技の修得状況、実験の遂行状況、実験結果の解析状況等により評価する。
テキスト・教材・参考書等:
特になし。
履修上の注意・受講条件・対象学生等:
特になし。受講希望者は気軽に相談してください。
メッセージ:
救急医学、集中治療医学に興味のある学生を求めています。
○病態薬物治療学特論(T-2104-01;オムニバス方式)
「外的侵襲時の薬物療法」 (救急医学 山野上敬夫 担当分)
以下の傷病の臨床的病態および治療学を概説し,その中での薬物治療の位置づけを解説する(各項目の括弧内は対象となる薬物)。
(1)アナフィラキシー (エピネフリン,乳酸化リンゲル液)
(2)熱傷 (乳酸化リンゲル液,ビタミンC)
(3)心肺停止 (バソプレッシン,ニフェカラント)
(4)冠動脈攣縮 (亜硝酸製剤,カルシウム拮抗薬,Rhoキナーゼ阻害薬)
(5)人工呼吸患者に対する鎮静薬 (プロポフォール,デクスメトミジン)
○熱傷病態治療学特別実験(T-2258-01)
背景
重症熱傷に対する急性期の輸液療法はParkland法が主流である。同法(0.5~1.0ml/kg/hr)に従うと輸液量は比較的少量となり,我々の臨床経験からは諸臓器不全を招きかねないとの印象がある。
目的
予後を左右する可能性のある因子を測定し,急性期の輸液量の差の影響を明らかにする。
対象と方法
ICUの重症熱傷患者を対象とし,[1]生体の酸素供給量,[2]循環血液量,[3]呼気ガス分析による酸素消費量を測定する。

病院見学について(広島大学病院臨床研修実習教育研修センター)