2007年度3年次学生実験(細胞機能化学研究室担当分)について

 我々が担当する3年次生物工学実験は、今年度は12月7日から1月24日までの月・木・金曜日に行います。

 実験課題は「抗生物質の精製」と「DNA の単離・サブクローニング」の2つです。これらは工学部第3類バイオ系で扱う題材としても、そして我々の研究室が担当する内容としても格好のテーマです。

今年度のスケジュール

1.抗生物質の精製

2.DNA の単離・サブクローニング

両課題のレポートですが、

・目的

・実験方法

・結果

・考察

・課題

・参考文献

を明確に記載してください。また、以下に挙げるポイントも考慮に入れてレポートしてください。両実験のポイントを列挙します。

両実験のポイント

1.抗生物質の精製

検量線とは何か

 科学分析には必須です。定義を調べてください。

検定試験のいろいろ

 今回はバイオアッセイ法を利用しました。ほかの方法との比較してみるとどういう利点・欠点があるか、考えてください。

精製手段の意味(なぜその手法を使ったのか)

 今回は活性炭、イオン交換クロマトグラフィーを使いました。各段階でこれらを利用した理由を考えてください。

pH調整の意味

 前項とリンクしますが、ストレプトマイシン(SM)のもつ化学的性質とよく考え合わせてみてください。

純度測定について

 今回はタンパク質の混在量で測定します。純度とはどういうものか考えてください。

タンパク検定法について

 タンパク質の測定法はたくさんあります。今回採用したLowry法と他の手法との違い、利点・欠点などを考えてください。

2.DNA の単離・サブクローニング

脱リン酸化反応の意味

 pUC19 をアルカリホスファターゼで処理してもらい、5’ 末端のリン酸基を水酸基に変換してもらいました。この操作の意味を考えてください。

大腸菌への形質転換法

 これには数多くの方法があります。そのうちでも今回用いた塩化カルシウム法は特別な装置を利用せず、しかも安価な試薬で調製可能なので有用です。この形質転換法の原理、さらにコンピテントセルとは何か、を考えてください。他の形質転換法も参考にしてみてください。

目的大腸菌のスクリーニングについて(抗生物質耐性と青白選択)

 今回ほしい大腸菌は pUC19 に kanR もしくは tetR のいずれかが挿入されたプラスミドをもつ大腸菌です。この大腸菌を得るために抗生物質耐性と青白選択という選別法を行いましたが、それぞれの原理について考えてください。

大腸菌からのプラスミド抽出法 (ミニプレップ mini-preparation) について

 各操作でもちいる試薬の理由を考えてください。

制限酵素による挿入断片の同定とその方向性の確認について

 今回はカナマイシン耐性遺伝子 (kanR) およびテトラサイクリン耐性遺伝子 (tetR) を渡しました。どちらをもらったかを考察してください。また、それら耐性遺伝子の方向性についても考えてください。制限酵素地図を図示して、自分たちの泳動結果と照らし合わせるとわかりやすいです。

サザンハイブリダイゼーションの原理とその応用について

 制限酵素処理サンプルの電気泳動ゲルを、サザンハイブリダイゼーションに賦します。サザンハイブリダイゼーションとはどういうものか、またどういうことに応用されているか、について考えてください。

放線菌染色体 DNA の単離精製について

 各操作の理由(使う試薬の意味、どういうものが除去出来るのか、など)を考えてください。また、他の生体高分子 (RNA, lipid, タンパク、多糖など) の単離法についても考えてください。

放線菌染色体 DNA の純度測定について

 今回は3波長 (230,260,280 nm) の吸光度によって DNA 純度を調べます。純粋な DNA だとどのような値が期待されるか、また純度測定の妨害要素はなにか、について考えてください。

 なお、レポート提出期限は2008年2月1日(金)(予定)とします。提出場所は先端研6Fの605Nです。入り口にレポート提出箱を置いておきますのでそこに入れてもらうか、直接荒川まで手渡ししてください。

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