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教授のご挨拶

河野 修興 Nobuoki Kohno

広島大学医学部長 分子内化学(内科学第二)呼吸器内科科長

ご挨拶

 分子内科学(内科学第二)教授としてまず本ホームページへアクセスしていただいたことに御礼申し上げます。
  分子内科学教室の使命は、広島大学病院を訪れた患者さんに医療者として最高の礼を持って応対し、最大の益を還元することです。この使命を達成するためには、医道・医学・医術のいずれにも優れた名医を作ることが不可欠です。そのために、以下の教室憲章を掲げ運営しています。

分子内化学教室憲章

 この教室憲章に則って患者さんの診療と医師の教育にあたっていますので、質の高い診療を提供できる点には万全の自信を持っています。現在普及している標準的な治療に不安をお持ちの患者さんには是非分子内科学の専門医を訪れていただくことをお願い致します。

メッセージ

国から与えられた権利に、最善の義務で応える。医師である前に、常識人であれ。

当たり前の医療を当たり前にできることが重要。

 権利と義務について、私は学生にもよく話をします。医師に関わらず、何が権利で、何が義務かということが、よくわかっていない人が多い。これは、小学5年生にもなって九九を言えないような教育をしている今の教育制度が悪いのだと思うのですが、権利と義務を履き違えている人間が多いということです。医師というのは特別な権利を与えられている。一般の人が薬を処方したり注射を打つことはできないように、国から特別に付与された権利を持っているのだから、それだけの義務が発生するのです。
  医大へ入ったからといって、全ての人が医師になれるわけではありません。国が、医師に相応しいと保証した人間だけが国家試験を通り、医師になれるのです。その分、他の国民にはできない、責任ある義務を果たさなければならない。
 私はよく、タクシーの運転手も医者も一緒とたとえます。運転手にとって重要なのは、できるだけ安全に客を目的地へ届けることであって、車の運転がレーサーのように上手な必要はない。医者も一緒。特別な能力をもった医者でなければならないことはない。医者というのは、一般の手術を安全にすることが重要。たとえば胆石なら胆のうをとる。それを安全にすることが重要であって、10万人に一人しかできないような手術をする医者を学校で養成することは現実的には不可能。そのような特殊な医師は、自らの才能を努力と環境などによって自然に生まれてくるのです。架空の世界のブラックジャックを追いかけていては、現実的な医療システムを作ることはできません。ですから架空のブラックジャックは要らないんです。

自分が、家族が、診てもらいたいと思える医者になる。

 分子内科学では、当たり前の医者を当たり前に養成していきます。特別に指導しなくても、能力がある人は自然に伸びていく。しかし、医局員の中に「この人は少し注意力が足りないな」と思う人が入ってきたら、しっかりとメッセージを送る。それぞれの個性を大事にしながらも、一人ひとりに的確な指導体制を組んでいきます。ただ、私個人で「どういう医者を作りたい」というのはない。権利があり、義務がある。その部分さえきちんと理解していれば、おのずと医師としての能力は備わってくると考えているからです。そして何より、常識を重んじています。いつなんどき、自分自身が倒れて患者になるかわからない。そのときに、常識ある医者に診てもらわないと困るわけです。自分や家族が患者になったときに診てもらいたい医師をめざすことが一番ですね。
  また、患者側の考え方と医療する側の考え方がずれてはいけない。医療は、患者の体に介入していくわけです。侵襲もあります。技術よりも、そのことを患者側が納得しているか。そして、患者側と医師側の意識にずれはないか。そこに常識のある医者が必要なわけです。私は現在、30近い社会貢献活動に関わっていますが、それも含めて、「医師だけをやっていればいい」という医師ではいけないと実感しています。医療者として最大の益を還元するための礎となるべき場を提供していきたいと考えています。



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