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引用の仕方
ここでは引用の仕方を説明するね。
まず、引用をする場合の注意事項だよ。

1)引用は自分の意見を補強するために用いるもの。
だから、論文の読み手にも、なるほどと思わせるように書かないといけないね。
そのためには、その引用箇所がどういった場面で、何について書かれているものなのか、読む人にちゃんと理解できるように説明してあげないといけないし、その引用が自分の意見とどう関わっているか、説明してあげないといけないね。

2)本文を引用して、そのままで説明がつくようなものは長く引用しない。そういう引用はオリジナルな解釈を含んでいないから、あまりおもしろくないものね。
 みんながよくやる誤りは、本文を次々引用して、物語の筋を説明するもの。
 自分の解釈が入っていないから、これなら全部要約でもいいんだよね。
 こういった文章は〈論文〉ではなくて、〈あらすじ〉の解説なんだよ。

3)長い引用をする時には、その引用に見合うくらいの長さの解説が必要だよ。
  そうでなければ、内容のない引用だから、要約で済ませられないか検討してごらん。

次に、引用の書式についてだよ。

1)一行以下の短い引用は、日本語でなら「」で、英文でなら“”でくくる。

2)長い引用の場合は、必ず地の文を終えた上、新たな行に引用を導入する。
  引用箇所は数字分(英文の場合は半角5文字分)の字下げをする。
  引用箇所に段落の初めがあるときは、さらに1字分(英文の場合は半角5文字分)下げる。
         (現在英語論文を書くときには、本文と引用文とのあいだに一行空白を入れることはないけど、
   日本語
のワープロ作成の時は、少し間を開けたほうが読みやすいね)
3)引用のあとの文章は、引用の説明が続いている場合は一字下げしない。
  (必ず下げる人がいるけど、長い引用のあとには説明が入るのが普通だから、下げない方が多い
   と思うよ)

  引用が前の段落の最後にきているときは一字下げをして、新たな段落を始める。
  (
このような場合には、引用の状況説明と解説がすでに前文において終わっていないといけない
   よね。だから、
論文ではどちらかというとめずらしい書き方じゃあないかな)
4)英文の引用文で省略がある場合は、省略記号 ... でもって記す。

  文の終わりの場合には、半角開けて、もうひとつピリオドを打つ。
   (cf. In this case, love means ... hatred ... .)
  日本文の引用文で省略がある場合は、省略記号 …… でもって記す。
    文の終わりの場合には、そのすぐ後に。を打つ。
   (例:この場合、愛は……憎しみを表す……。

5)引用には必ず出典を明記するんだよ!!!

ア) テキストからの引用の場合は、括弧内に頁数だけを記せばいい: cf. 下記の例文(a)
イ) 幾つかのテキストを論じている場合で、どのテキストの引用か不明な場合は、括弧の中に、テキスト名と頁数とを併記すること: cf. (The Assistant 1)
ウ) 批評書からの引用で、引用先がはっきりしている場合は、テキスト引用の場合同様、括弧内に頁数だけを記す: cf.下記の例文(b)
エ) 批評書からの引用で、著者名が本文に言及されていない場合や、同一著者による複数の批評書がある場合には、必要に応じて、著者名や書名を頁数と共に記す:
   cf. (Hassan 156)

  いずれの場合も、出典の詳細は論文の最後に付すWorks Citedに掲載しなければならないよ!
  
6)Works Citedの書き方は、著者名をアルファベット順に並べたうえで、「英語論文の 書き方」に示した形式、あるいは、『 MLA英語論文の手引き』(北星堂書店)に従ってね

このコナン君は「英語論文の書き方」を案内してくれるよ。
ここに、Works Citedの見本頁も載っているからね。



7)和書のWorks Citedの書き方は、著者名をあおいうえお順に並べたうえで、次の書き方を参考に、

  わかりやすい統一形式で記すといいよ。
  (日本語には厳格な書式はないから、内容が全部そろっていて書き方が統一されていればいいよ)

        1.一人の著者による書物の場合:著者名、作品名、出版社名、発行年、参照ページ数。
        2.編集物、訳書の場合: 著者名、作品名、編集者・訳者名、出版社名、発行年、参照ページ数。
        3.雑誌等に掲載された論文の場合:著者名、論文名、雑誌等の名称、発行所名・号数、発行年、
               参照ページ数。
 



いつも、コナン君に助けられているみんな。
ここでは、私が引用の仕方の例を示してあげるね。



引用例 
短い引用の場合
 
引用例 a): 

 このように、語り手が文頭から寛容的態度を主張しておりながら、すぐさま"it has a limit" (1) という点を認めるように、寛容が常に正しい行為になるとは限らない。……

 英文の部分がテキストからの引用で、前半部分に引用の背景後半部分に引用の解説を付け加える典型的な引用例。
引用には必ず出典を明記。 
引用例 b): 

 Ihab Hassan は 彼の著名な書、Radical Innocenceにおいて、Capote の作品が与える印象に注目し、彼の作品を"daylight style"と"nocturnal style" (165)とに分類している。しかし、みかけの印象ほど明確に、その内容を分類することはできない

 短い語句の引用の場合、説明が必ずしも引用の背景説明でない場合がある。また、引用の解説も、どうしてそこで原文の語句を引用したかという理由付けになる場合がある。いずれの場合も、引用が何を意味するか、第三者に明確に理解できるよう配慮する。 
長い引用の場合
 
引用例 c): 

 作品の初めで、語り手 Nick は父親がかつて諭した言葉を繰り返す。 

  "Whenever you feel like criticizing any one," he told me, "just remember that all the people in the world haven't had the advantages that you've had." (1) この言葉は、人々はいろいろな環境で育っているのであるから、自分の基準で人を判断するのではなく、その人その人の置かれている立場を理解し、その立場からその人を見ることで、自分の気にそまらない人間に対しても理解を持とうとする姿勢を表わしている。この姿勢は、語り手に引き継がれているのはもちろんであるが、この作品のタイトルになった主人公、Gatsby が持っているよさでもある。  
    Gatsbyが Nick と共通する性質を持っていることは、Nick が Gatsby と出会う最初の場面で、彼が実に印象的に微笑む、その微笑みについて説明する言葉に窺われる It [his smile] understood you just as far as you wanted to be understood believed in you as you would like to believe in yourself, and assured you that it had precisely the impression of you that, at your best, you hoped to convey. (32) 人が理解してもらいたいと思う最上の部分でその人を理解するということは、他の人に対して与えることができる最大の理解であり、言葉こそ違え、語り手の父親が述べた人に対する思いやりと、同じ姿勢を示している。
 青字の部分が、作品の背景説明赤字の部分が、引用緑字の部分が、引用解釈、ないしは説明
最初の引用は段の最初の部分なので、引用の中でさらに字下げがされている。
二番目の引用の"It"が何を指すのが読み手に分かるように、ブランケットで具体的な名詞を入れている。



おつかれさま。
どう、参考になったかな?

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