No.ReSCL-2

英語タイトル:

Spatial filtering of radar data (RADARSAT) for wetlands (Brackish Marshes) classification

 

日本語訳タイトル:

湿地帯(Brackish Marshes)の被覆分類のためのレーダ(RADARSAT)データの空間フィルタリング

 

筆者:

J. N. Rivera Rio and D. F. Lozano-Garcia

 

要旨:

メキシコにおける最大の渡り鳥飛来地のひとつとして,Laguna Madreがある.この地方のエコシステムの管理と保護のためには,適切な湿地帯の被覆分類手法が重要である.本研究の目的は,2つの入射角で観測したRADARSAT SARデータに適用して,スペックルノイズを減らし,被覆分類の精度を上げるための効率的な空間フィルタを決定することである.ここでは,フィルタの種類としては,MAP(Maximum a posteriori),Lee-sigma, Local Region, Median の4種類のアルゴリズムを用い,18通りのフィルタリングを試みた.フィルタリングによる性能の違いを統計的に比較した.また「エッジや境界がどの程度保持されるか」,「主観的(目視)」による評価も合わせて行った.その結果,3,5,7のサイズの正方形ウィンドウによる3回反復Lee-Sigmaフィルタが,8mピクセルサイズのRADARSATデータに対して,総合的に最良の結果を与えることがわかった.

(訳:古津

 

訳者コメント:

 論文の目的はフィルタの比較であるが,ざっと目を通した限りではそんなにドラスティックな変化はないようだ.2つの入射角のデータをcompositeとして使っているが,どの程度それが効果があるかはわからない.(詳しく読めば書いてあるかも.)分類クラスとしては,水面,湿地,穀類の畑,bush,牧草地とし,教師付分類法を適用している.判別法は不明.訳者は分類についてあまり勉強していないので,この論文がどの程度新規性があるのか不明.フィルタ以外に判別方法は分類クラス,SAR観測諸元などを検討する方が重要なようにも思える.汽水域観測で,「分類」が重要となるのはどんな場合か?水面だと分類というより,特徴のある水域(汚染域など)の抽出,境界検出などの方が大事なようにも思えるが・・・