Tsubasa Tanaka and Noriaki Shimizu (2000)
"Induced detachment of acentric chromatin from mitotic chromosomes leads to their cytoplasmic localization at G1 and the micronucleation by lamin reorganization at S-phase."
Journal of Cell Science
(IF=7.250), vol. 113, p697-707. PubMed
(概要)論文7に続き、DMを選択的に取り込んだ微小核の形成機構を、細胞周期進行に伴うDMの細胞内動態との関連のもとで解析した。DMは分裂期染色体に付着することにより娘細胞に分配されることが知られている。我々の解析の結果、DNA合成期にDNA2本鎖切断が誘導されると、p53が機能していない細胞では分裂期に入ることができ、DMが分裂期染色体から脱落することが示唆された。このような脱落したDMは、続くG1期には核膜構成蛋白質ラミンで覆われることなく細胞質に存在するが、細胞が再びS期にはいるとラミン蛋白質の大規模な合成と再編成が生じ、核出芽様の構造を介して微小核が形成されることが示された。