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幼児の視力検査,そろばんイメージ,親族呼称の認知に関する研究

 当時,幼児に行われていた視力検査では,視力には知覚システムの優劣だけが反映していると考えられており,そこに表象・操作的システムの発達がどのような影響を与えているかに関して,ほとんど注意が払われていませんでした。しかし,ランドルト環の切れ目のどこが開いているかに答える際には,上下,左右等の概念レベルでの空間認知の発達が関与していると考えられます。
 そこで,適切な検査方法の選択や検査方法の改善のための基礎資料を得るために,3歳児から6歳児に4種類の視力検査を行うとともに,それぞれの検査に影響すると考えられる7種類の知的能力の検査を実施しました。その結果,4,5歳児ではランドルト環視標の上下のみを用いて視力を測定しても方向の認知能力と影響が見られましたので,方法改善に関する提言を行いました。

● 杉村伸一郎 1989 子どもの検査における心理的配慮 JOAジャーナル, 7, 137-143.
● 杉村伸一郎・加藤元嗣 1990 幼児の視力検査における知的能力の影響 発達の心理学と医学, 1, 379-385.
● 加藤元嗣・杉村伸一郎 1991 幼児におけるランドルト環視標と絵視標による視力の相違 JOAジャーナル, 9, 67-71.



 そろばんに熟達することにより、イメージ能力等の認知能力がどのように変化するかを実験的に検討したり,中学生や大学生が親族呼称をどの程度知っているか調べ、青年期の認知発達という観点から考察したりしました。

● 吉崎一人・杉村伸一郎 1989 そろばん習熟度が認知能力に及ぼす影響 珠算春秋, 69, 50-100.

● 大野木裕明・杉村伸一郎・田中俊也 1991 親族関係の心理的認知に関する探索的研究 福井大学教育学部紀要第「部 教育科学, 42, 117-130.
● 田中俊也・杉村伸一郎・大野木裕明 1993 中学生の親族呼称の認知 心理学研究, 64, 384-388.


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