【原則、毎月1日・10日・20日に更新します。】

『三つの瞑想法』
 8月7日(土)から、東京の「風の集い」会場が慶応大学正門前の大松寺(だいしょうじ)に移ります。山手線田町駅から歩いて数分のところなので、とても便利ですし、美しい庭が目を楽しませてくれます。さらに9月16日(木)から、「風の集い」が大阪でも開かれることになりました。これで七会場となりますが、近い将来、札幌でも開く計画があります。
 このごろ「風の集い」では、30分間に三種類の瞑想法を実践してもらっています。最初の5分は、「ありがとう呼吸法」。これは、「吸って、溜めて、吐く」の三段階の横隔膜呼吸法のことです。横隔膜の上下運動をすることによって、内臓マッサージの効果があり、美容と健康に優れた体操です。その際、呼吸に合わせて「嬉しい、楽しい、ありがとう」の言葉を心で念じてもらうので、プラス思考を促進することにもなります。
 現代人は、浅く短い呼吸をしている人が多く、それがイライラの要因の一つになっています。深く長い呼吸をするだけで、気持ちが落ち着きます。私の「メンタルなことは、フィジカルに」というモットーを具体化した呼吸法です。
 次の10分間は、「感謝念仏」。横隔膜呼吸を続行したまま、吐く時に「ア・リ・ガ・ト」の四音を大きな声で発声してもらいます。「ありがとう呼吸法」が準備体操になっているので、自分でも驚くほど、お腹の底から太い声が出るはずです。
 感謝念仏中は、合掌瞑目して、自分の体・家族・仕事など、感謝の対象を明確に定めます。これは内観療法を兼ねており、心のシコリを消すことになります。集団的な発声によって生じる高周波音には、癒しの効果があるため、「ア・リ・ガ・ト」を発声するうちに、しばしば自然に涙がこぼれてきます。
 最後の15分間は、「観音禅」です。やり方は感謝念仏とまったく同じなのですが、合掌ではなく、手は膝の上に置き、小声で称えます。感謝の対象も忘れ、ひたすら音を観じながら、「ア・リ・ガ・ト」の四音の中に、自分を埋没させていきます。
 大声で感謝念仏をした後なので、無我無心の境地に入りやすくなっており、なんともいえぬ爽快感に包まれ、参加者がもっとも瞑想を楽しむ時間となります。30分間にわたる3種類の瞑想法を二回繰り返せば、心身の状態に大きな変化が見られるはずです。
 現代人の特徴は、心の奥底に理由なき不安を抱えていることです。その不安が不安な現象を呼び寄せることになります。不安な思いを消して、嬉しい気持ちを強めれば、嬉しい現象を呼び寄せることになります。ですから、「風の集い」に参加して頂くだけでも、とてもオメデタイ意味があるわけです。(2010・7・20)
 

「念ずれば、花ひらく」