科学とスピリチュアリティー臨死体験と宇宙意識ー

                          
                                                    斉藤 忠資

臨死体験というのは、医学的には死んだ状態にある人が体験する肉体の五感を超えた意識状態のことである。
A)  臨死体験は幻覚(夢)ではない。

1)脳死と臨死体験の記憶、人体科学11巻2号、2002,31〜38

 臨死体験が幻覚ではない論拠としては、すべての脳の機能が停止し、血流がなくなっている状態で、脳 幹の手術を受けた人が、手術中に臨死体験をした事例があげられる。また脳が機能不全に陥ると、   記憶するメカニズムと記憶を思い出すメカニズムが失われが、臨死体験はそのような場合でも、鮮明に 記憶され、長年たっても鮮明に記憶されたままである。

2)先天性全盲者の臨死体験、人間文化研究7、1998,123〜147

臨死体験が幻覚ではない根拠としては、先天性全盲者が臨死体験をして、完全な視覚を体験していることがあげられる。生まれつき完全視覚障害者は、夢でも視覚イメージをもつことはない。
3)「弱視者が脳・肉体を超える意識にシフトして完全な視覚を持つ事例」

)夢(幻覚)と体外離脱について、人間文化研究2、1993,53〜72
  体外離脱は幻覚か、人間文化研究3、1994、55〜79
  確証された臨死体験の知覚、人間文化研究6,1997、53〜75

 臨死体験が幻覚ではない理由としては、意識が脳と肉体をこえたとき、通常の肉体の五感では直接知 りえない情報を入手していて、しかもその情報が事実であることが判明するという事例があげられる。

5「死んでいたことを知らなかった死者のヴィジョン」、人間文化研究5,1996,35〜60

  臨死体験が幻覚ではない証拠としては、臨死体験者が地上で通常の肉体で生きていた時には、肉体 の五感では知ることのできない情報を、臨死体験中に入手していて、その情報が通常の肉体意識に戻 った時に、正確であることが判明する例があげられる。例えば地上で肉体で生きていた時には全く知ら なかった死んだ親族の人に臨死体験中に会い、通常の肉体意識に戻った時、その人が死んだ自分の 親族であることが初めて判明するという事例である。また臨死体験者がその人が死んだことをまったく  知らなかった人に会い、通常の肉体意識に戻った時、臨死体験中に会ったその人が事実死んでいたこ とわかるという事例がある。
「肉体の五感・脳では知り得ぬ情報を入手した臨死体験例」
前期の考察を補くもの。臨死体験者は脳と肉体を超える意識にシフトして、グループ意識(ソウルファミリー)と一体になり、互いの情報を共有するので、同じグループ意識の事がじかに分かるものと考えられる。

6)脳と肉体の意識は時間に制約されているので、未来を想像できるが、未来を体験して記憶することは  出来ない。しかし臨死体験では脳と肉体を超えた超意識が未来を体験して記憶している事例がある。  「臨死体験における未来の記憶」

B) 現代脳科学と脳と肉体をこえた意識。

1)体外離脱現象と脳、人間文化研究1995,105〜122

人間の意識が肉体から離脱するという現象は、現代科学によっても確証されている。

2)意識の拡大と脳による制約、人間文化研究14,2005,55〜71

  臨死体験では、脳と肉体をこえた意識は拡大し知覚がアップし万物を包むまでになり(宇宙意識)、宇  宙の全情報を入手するが、自分の脳と肉体に戻ると、全情報の殆どを忘れてしまうといわれている。   脳科学にも脳が意識と知覚を制約しているという説(脳フィルター説)があり、両者の関連について考察する  
3) 「脳・肉体意識から超脳・肉体意識へ」
  我々の意識は脳と肉体によって制約されているが、臨死体験者の意識は、脳と肉体を超えたものにシフトする。それは物質と空間や時間の制約を超えた非局在意識になる。脳肉体意識では個人は分離しているが、非局在意識では、全ての意識は一つになり、すべてのものを包む宇宙意識になる。


C) 現代物理学と臨死体験


1)次元の問題と臨死体験

 4次元空間と臨死体験、人間文化研究9,2000,1〜22
 五次元界モデルと超意識体、人体科学14巻1号、2005、41〜49

  通常の肉体の五感では不思議な臨死体験も、4次元空間ないしは5次元界モデルからみると解明できる。
2)現代科学とトンネルの問題
  臨死体験における時空の相対性、人体科学15巻2号、2006,57〜65                   特殊相対性理論では、光速が物質世界の絶対不変の尺度であり、物質が乗り越えることができない   バリアになっている。臨死体験者の自己意識のエッセンスは、脳と肉体をこえると次第にスピードを    あげて、やがて光速の世界に入るといわれている。臨死体験では光速が物質界とのバリアになってい  る。    

  ワームホールを通じて別の宇宙へー臨死体験のトンネル体験に関する1考察ー、文明科学研究1,2  006、29〜41                                                 

  現代物理学ではワームホールは我々の物質宇宙と他の宇宙をつなぐ通路とされている。臨死体験で  は暗いトンネルを光速で通過すると、トンネルの先の光の世界に到達するといわれている。そこで両   者の共通点ととアナロジーを考察する.

3)臨死体験と非局在性                                        

イ)時間と空間の分離をこえる意識ー臨死体験に関するT考察ー、人間文化研究、2003,1〜16

  現代量子物理学のからみあい(非局所性)では、時間と空間のへだたりのない状態が確証されている  。臨死体験では通常の時間と空間の制約をこえた超意識状態がみられる。透視やテレポーテーション  は空間のへだたりをこえている。未来と過去の体験は時間のへだたりをこえている。臨死体験では時  間と空間の制約がないので、すべての事象が同時に今ここでおこるといわれていう。          ロ)臨死体験における非局在性について
  臨死体験では自己意識のコアは、脳と肉体の制約を超えて非局在意識にシフトする。空間のバリアがないのですべてのものが透視できる。主体と客体のバリアがないのですべての対象と一体になれる。すべてのものに、固定した位置(場所)・形・大きさ・方角などはないので、360度一度に見える。また時間のバリアがないので、過去も未来も現在である。従って未来の過去にもアクセスできる。因果関係はなく、記憶も不要である。 誕生・成長・老化・死というプロセスもない。時間と空間のバリアがないので、すべての事は同時に今ここで起こる。どの場所でもいかなる時間にも即座にアクセスできる。従って全宇宙の全情報を持つことができる。以上の特徴は量子と光の特徴と共通である。

4)臨死体験と不可分の全1性

)不可分の統合体としての光の世界ー臨死体験に関する1考察ー、人間文化研究13,2004,1〜22

  量子物理のコヒーレンスや非局所性や共存には、不可分の全体性がみられる。生命と自己意識にも  不可分の全体性がみられる。臨死体験の光の世界も不可分の全体性が特徴となっている点に着目し  て、両者の共通点とアナロジーについて考察する。 
)臨死体験における不可分の全1性と量子コヒーレンス・共存・非局在性
 臨死体験に見られる光の完全な意識の世界は、分離できない仕方で全体として1体になっている。これは 量子の本質であるコヒーレンス・共存・非局在性に見られる特徴である。そこでは個は分節できるが、全体から分離することは出来ない。マクロの物質界はデコヒーレンスになっており、この環境世界から隔離されることによって、物質界には例外的にコヒーレンスが創出される。進化の順序で言うと、ボース・アインシュタイン凝縮―生命ー自己意識ー意識の産物−臨死体験である。これらの量子現象は光の全1性の投映である。特に生命・意識にはクオリアが顕著な仕方で現れ、次第にレベルアップする。光の意識の世界は、全体性と完全性が特徴である。そこにはバリアと欠如がない。それは万物と一つになる宇宙意識である。脳と肉体を超えた臨死体験者の自己意識のエッセンスは宇宙意識になって、万物と1体になる。 それは光の無条件の慈愛によってもたらされる。
 
 ハ)不可分の全体としての人生再検査

 臨死体験に見られる人生再検査には、不可分の全体意識の世界が、臨死体験者の個人のレベルで具 体化している。時間を超えているので、その人の人生のそれぞれのシーンが分節されているが、一瞬の うちに再現される。また空間のへだたりがないので、主体と客体の分離もないため、相手の立場になっ て、自分の言動がどのような影響を相手に及ぼしたがわかる。人生再検査で臨死体験者は、すべての ものを結び合わせているのは、光の無条件の慈愛であることを知る。そして無条件の慈愛が人生再検 査の尺度であることを学ぶ。                               
二) 臨死体験における統合的全体意識について」
無条件の慈愛は一人では成り立たない。光の世界は不可分の全体意識の世界である。そこには統合的意識とグループ意識が見られる。すべての個は無条件の慈愛によって結ばれている。そこではすべての個が自分たちの経験と情報を共有し合う。光の全体意識は宇宙全体の情報センターである。人間の共同体は、光の統合的意識の投映に他ならない。
5)ホログラフィック宇宙と臨死体験の世界、人間文化11,2002,31〜49

  Dボームは宇宙をホログラムと解し、K.プリブラムは脳をホログラムモデルを提唱した。ホログラムに   は時間と空間の区別がなく、コヒーレントな光の波動の世界である。臨死体験の生涯展望には、時間  と空間の区別がなく,透視とテレポーテーションには空間のへだたりがない。またホログラムは思念形  態と考えられ、臨死体験には人生再現、死者や光の存在のイメージ、バリアのイメージ、光の通路の  イメージ、美しい風景のイメージなど多くの思念形態がみられる。                                

6) 多次元的振動するエネルギーの全体場と臨死体験
イ)波動の世界と臨死体験、人間文化研究10,200T、1〜15

  万物は階層的ホロンからなる波動から構成されている。人間も階層的ホロンからなる波動的存在であ  る。高い振動数帯域へのシフトが、体外離脱であり臨死体験である。

)脳・肉体を超える場としての意識
  我々は通常意識は脳にあると思っている。体外離脱では意識が脳と肉体を超えるが、どうしてこのよ  うな現象が起こるのか?意識を場と考えれば、磁場が磁石を超えていながら磁石に作用するように、  意識は脳と身体を超えており、時間と空間を超えているが(非局在)、同時に脳に作用して、脳に局在  化できる者と思われる。非局在意識(宇宙意識)は多次元的振動するエネルギーの全体場に、不可    の全1意識として存在いている。
                     
               
              D)臨死体験の光の特徴
         1)すべてのものを無条件の慈愛で結び合わせる光
「すべてのものを包む光:無条件の受容」ー臨死体験の光関するT考察ー、基督教論集49,2005,2    3  5〜246
無条件の慈愛:すべてのものを結び合わせる光」                                       臨死体験の本質は完全意識の光にあり、その光は無条件の慈しみであるといわれている。そ   の光の慈しみをその人が受けるに値するか否かという条件は一切問われない。人間のエゴによる尺度  は一切問われない。善と悪も問われない。相手よって左右されない。慈しみはまず受容であり、すべて  は 許され裁きは全くない。すべてのものをあるがままに受け入れ包むのが、無条件の慈しみである。  光の慈しみはすべてのものを結び合わせる愛の絆である。 
           2)光の世界は完全な不可分の全体の世界である。
  「完全調和としての光の世界」 。
                      3)光の存在は完全の知覚を備えている。
完全情報。完全知覚。完全理解。完全コミュニケーション」 光の非局在意識の世界では、すべてのものが分離できない仕方で、全体として一つになっているので、完全に情報を共有している。従ってすべての存在が完全に理解しあい、完全にコミュニケートし合っている。又すべての存在が完全な知覚を備えている

  「先天性全盲者の臨死体験
  「弱視者が脳・肉体を超える意識にシフトして完全な視覚を持つ事例」
  「光の世界には障害者はいない」  
            4)
完全な安らぎ(ホーム)として光
  {完全な安らぎ(ホーム)としての光の世界」
             5)「 闇と影のない完全な光」
臨死体験の光は、時間と空間を超えて非局在的な光である。その光はすべてにものに遍在していて、すべてのものが光を発している。太陽のような光源を見た者はいない。光が届かない所はなく。従って闇も影も存在しない。その意味でそれは完全な光である。またその光は意識の光であり、無条件の慈愛と安らぎを持っている。
E) 自己の本質
「自己意識のエッセンス:クオリティのアップ」
脳と肉体の意識は(エゴ)は脳と肉体を超えて光の完全な全1意識にシフトすると、クオリティとリアリティがアップする。ここでは量ではなく質が問題にる。客観的のものではなく。主体的体験が問題になる。光の完全な意識が備えている無条件の慈愛や真の安らぎ(ホーム)や喜びや生の意味や美などにあずかることが問題になる。これは人間が自己のエッセンスにおいて心から求めているものである。
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