研究
 
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 バイオマスから直接発電する微生物燃料電池について                                                                
 左図に示すように,酸化または還元状態をもち,かつ細胞膜透過性を有する電子伝達剤(メディエータ)を添加すると,微生物細胞の電子伝達系から電子がメディエータへ横取りされ,さらに負極電極を経て,外部回路へとつながる電流発生が生じる。その結果,ATP生成が阻害され,微生物はエネルギーを作れず,正常な増殖ができない。
 
 このような細胞レベルまたは酵素レベルの電流生成は半世紀前から研究されていたが,近年の水素燃料電池開発においてプロトン交換膜が使えるようになるまで,マイクロアンペアの微弱電流にとどまっていた。ところが,よりよい膜の開発に加え,微生物の選択,電極の高活性化などにより,1-10 mA/cm2に及ぶ高出力を達成してきている。
 
廃水から発電する
微生物燃料電池
 排水処理と微生物燃料電池による発電をうまく併行させることができれば、浄水処理において,余剰汚泥の発生を減らし、排水から電気エネルギーを生み出す発電へと一石三鳥の技術につなげることが可能です。さらに、燃料電池の燃料源のバイオマスを、排水から稲わらなどの未活用農産廃棄物や糖蜜などへ広げることによって、より高出力のバイオマス活用型微生物燃料電池を開発することができます。
 まだ使えるのに使わない・使えない廃棄物から電力を取り出す技術は、新たな二酸化炭素を発生しないカーボンニュートラルであり、化石資源等がいずれ枯渇するであろう、そう遠くない将来においても、持続可能かつ再生可能なエネルギー製造技術です。
 
本研究プロジェクトについて,大学院で学んでみたいと,入学を検討されている学部生社会人の方は入試情報ページを参照ください。
 
バイオエタノール,バイオディーゼルに続く再生可能なバイオマスを利用する技術として,食糧と競合しない非可食部バイオマス電気エネルギーへ転換できる微生物燃料電池を稼働させてみたい,と思う熱意ある諸氏の研究室訪問を歓迎します。