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オプティカルフローの推定への応用

勾配法を用いてオプティカルフローを推定する場合、考えている領域内のすべ ての画素が同時に同じ運動をしている場合には最小2乗法を用いても問題は無 いが、領域内に複数の運動が含まれている場合、隠れがある場合や影が写って いるようなる場合には、最小2乗法では正確な推定値が得られない。一方、ロ バスト推定を用いると主要な運動のみにモデルをあてはめることができるため、 より正確な推定値を得ることができる。

例えば、Black等[8]は、M-estimator を用いる方法を提案してい る。また、梅山[81]は、LMedS推定を用いる方法を示している。 Sawhney等[65]は、ビデオ映像からの主要な動きの推定に M-estimator を利用してしている。また、Black等[9]は、あ らかじめ輝度情報で領域分割し、ロバスト推定を用いて各領域に複数のモデル の内から最もあてはまりのよいモデルを選択することにより、オプティカルフ ローを推定する方法を示している。その他、栄藤等[18]は、動画 像符号化やパノラマ画像生成のために、M推定を拡張したロバスト推定とパラ メータ化ブロック相関を用いた動き検出方法を提案している。



平成14年7月19日