ここでは、画像を例示する際に生じる画像特徴ベクトルの変動も考慮してSF空間を構 成する方法を示す。
例示画をカメラで入力する場合、例示画の傾きや大きさ等の変動のため同一の画像を 再度入力しても同一の画像特徴ベクトルが得られるとは限らない。従って、前処理と して、こうした画像特徴ベクトルの変動を吸収することが必要となる。
この前処理は、同一の画像はなるべく近い特徴ベクトルとなようにすればよい。これ は、判別分析を用いて実現することができる。ここでは、GF空間からSF空間への写像 を画像特徴ベクトルの変動を吸収するための判別写像 とその判別写像によって 写された空間(安定化画像特徴空間 GF')からSF空間への写像 との2段階の写 像 によって構成する。
データベース中の画像のある部分集合 の各画像を入力条 件を変えて 回入力したとする。画像 に対して得られた 個の画像特 徴ベクトルを とする。
この時、入力条件の変動を吸収するための判別写像
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次に、第2段階の写像をグループ分け
に基づいて構成するこ
とを考えよう。これは、固有値問題
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つまり、利用者の画像間の主観的類似度が学習用画像のグループ分けによって与えら れる場合には、利用者の主観をなるべく反映し、しかも、入力条件の違いによるパター ンの変動を吸収するようなGF空間からSF空間への写像は、単に、同一のパターンを入 力条件を変えて何度か読み込み、それらを学習用画像として判別分析を行うことによっ て構成できることになる。