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印象語からの検索における課題

例えば、利用者が「ロマンチックで、ソフトで暖かい感じ」の絵画を鑑賞したい場合 を考えよう。システムがこうした要求から利用者の望んでいる絵画を検索できるため には、「絵画」という画像メディアと「ロマンチック」、「ソフト」、「暖かい」と いう言語メディア(印象語)を内容レベルで比較する必要がある。また、このような 視覚的印象は、好みや文化的背景などの違いにより個人ごとに異なっていると考えら れるので、システムはその利用者にとって「ロマンチック」とはどういうことなのか 評価できなければならない。ただし、そのためにあらかじめデータベースに蓄えられ るすべての画像に対して各利用者ごとの主観的属性を登録することは、索引作成の労 力からも困難である。

以上をまとめると、印象語からの画像検索のためには、少くとも

  1. 画像メディアと言語メディアを関連付けること
  2. 画像から受ける印象を各利用者ごとに適応的に評価できること
  3. 利用者ごとのカスタマイズが簡単にできること
という要求を満足しなければならない。



Takio Kurita 平成14年7月3日