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複素自己回帰モデルによる形の識別

ここでは、複素自己回帰モデルを用いた形の認識の問題について考察する。まず、形 の記述子として実自己回帰モデルを用いる従来法を概観し、その問題点を指摘する。 その結果を踏まえて、複素自己回帰モデルに基づき複素自己回帰係数および複素偏 自己回帰係数(複素PARCOR係数)を提案し、その性質について形の認識の観点から 考察する。さらに、複素自己回帰係数および複素PARCOR係数の高 速な計算法を導出する。それは、音声波形等の実数値列に対する実自己回帰係数およ び実 PARCOR係数をもとめる Levinson-Durbinのアルゴリズム [25]を、複素数値列に対する複素自己回帰係数および複素PARCOR係数を求め るために自然に拡張した計算法になっている[87,93]。また、こ れらの係数を用いた形の相似変換に不変な識別方法を示し、認識実験によりその有効 性を示す[156]。



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Takio Kurita 平成14年7月3日