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学部の垣根を越えて非常勤講師として専門授業をします。

 附属両生類研究施設は昭和42年に創設され、長年、大学院の教育・研究に従事してきました。この度、西条キャンパスの生物系の専門授業に向けて、各教員の担当できる授業のシラバスを公開して、学部に所属されている教官が当施設教員の授業を要望される時、しかるべき事務処理を経て、学部の垣根を越えて非常勤講師として専門授業をしたいと存じます。もしも、これらのうちいずれかの授業に興味を持たれましたら、遠慮なく施設長(内線7482もしくは7328)にご連絡ください。



授業タイトル

1)医化学と内分泌学(2単位)

2)系統進化学(2単位)

3)細胞分裂と形態形成(2単位)



授業内容詳細

病気と生物学(矢尾板芳郎)

1)授業科目名:病気と生物学

2)キーワード:代謝、内分泌、免疫

3)到達度評価の評価項目:

 どのような生物学的秩序の乱れによってどんな病気が生じてくるかの理解の到達度。

4)授業の目標、概要:

 生物学は身近な学問であることを知ってもらい、病態の理解への橋渡しをすることを目標とする。本講義により生物学の知識が病気の原因の理解に繋がることを学ぶ。特に代謝異常や内分泌系の異常による病態、免疫系関連の病気について代表的なものを取り上げて解説する。その理解のために本講義で基礎的知識を説明するが、教養程度の生化学、内分泌学、免疫学の知識があった方が好ましい。

5)授業計画

第1回 代謝の基礎

第2回 代謝と病気

第3回 内分泌学の基礎

第4回 内分泌の病気1

第5回 内分泌の病気2

第6回 免疫学の基礎

第7回 免疫系の病気

6)教科書、参考書:

 特定の教科書は無い。「はじめの一歩のイラスト生化学・分子生物学(羊土社)」や「理系総合のための生命科学(羊土社)」を読んで理解できるぐらいの知識があった方が好ましい。病態学に関しては「ハリソン内科学」を参考にする。

7)授業で使用するメディア、機器:板書、配布資料、液晶プロジェクター

8)成績評価の基準:積極的な授業参加と出席と試験で総合して評価する。


比較内分泌学(高瀬 稔)

1)授業科目名:比較内分泌学

2)キーワード:

 内分泌、ホルモン、ホメオスタシス、脳、脳下垂体、生殖腺、副腎、腎臓

3) 到達度評価の評価項目:

 生合成されるホルモンおよびその生理作用についての基礎的な知識の習得と理解

4)授業の目標、概要:

 生物の生理機能はさまざまな物質を介して調整されている。そのような物質の一つのカテゴリーとしてホルモンがある。動物の体内でホルモンを生合成するいくつかの内分泌器官の中から脳および脳下垂体、生殖腺、副腎、腎臓にスポットを当て、各内分泌器官において生合成されるホルモンおよびその生理作用について解説する。そして、個体レベルの生命維持機構についての理解を深める。

5)授業計画

第1回:内分泌概論

第2回:脳と脳下垂体

第3回:生殖腺(I)精巣

第4回:生殖腺(II)卵巣

第5回:生殖腺附属器官

第6回:副腎

第7回:腎臓

6)教科書、参考書:特に指定しない

7)授業で使用するメディア、機器:配布資料、液晶プロジェクター

8)成績評価の基準:目安として出席40%、質疑応答やレポート20%、試験40%


動物系統学(住田正幸/倉林 敦)

1)授業科目名:動物系統学

2)キーワード:

 系統・進化・(高次)分類・多様性・ボディプラン(体制)・多細胞動物

3)到達度評価の評価項目:

  • 多細胞動物の門レベルの分類群とその特徴についての知識を得たか
  • 高次分類群の系統仮説とその根拠を理解したか
  • 多細胞生物の主要進化イベントを理解したか

4)授業の目標、概要:

 現在、地球上にはおよそ1500万種の多様な生物が存在すると考えられており、その過半数以上が多細胞動物であるといわれている。本授業では、多細胞動物の高次分類群(35の門)と、どのような動物が各門に含まれるのか、また、各門を特徴づける体制について解説する。次に、従来考えられてきた高次分類群の類縁関係と、最近の分子データから支持されている仮説を比較しつつ、多細胞動物全体を通した系統関係について概説する。さらに、多細胞化の起源・度々生じた陸上化・体軸と体節性の変遷など、多細胞動物の進化上重要なイベントを、遺伝子レベルのメカニズムに踏み込みつつ紹介する。

5)授業計画

第1回 生物多様性・分類ランク・門以上の分類群と最近の系統仮説

第2回 多細胞生物の門と体制

第3回 各分類群の概説1:側生動物・放射相称動物・無体腔動物

第4回 各分類群の概説2:前口動物

第5回 各分類群の概説3:後口動物

第6回 高次分類群従来の系統仮説と最近の知見

第7回 多細胞生物の主要進化イベント

6)教科書、参考書

 生物の種多様性・無脊椎動物の多様性と系統・脊椎動物の多様性と系統(裳華房 バイオディバーシティ・シリーズ)他、適宜紹介する。

7)授業で使用するメディア、機器:

 パワーポイントを用いた説明を主に行う。パワーポイントのスライドをハードコピーとして配布する。

8)成績評価の基準:出席25%程度、期末試験75%程度で評価する。


進化遺伝学(三浦郁夫)

1)授業科目名:進化遺伝学

2)キーワード:生命の誕生、分類、系統、遺伝子、染色体、突然変異、適応、進化

3)到達度評価の評価項目:

 生命や遺伝子の基本的仕組み、多様性、進化を理解する。

4)授業の目標、概要:

 生物とはなにか、地球上の生物はどのような特徴を持ち、どのように進化してきたのか。生物の形態と遺伝子の基本を学び、すべての生物は、同一の起源を有し、進化の産物であることを理解する。

5)授業計画

第1回 生物とは:生物の定義

第2回 生物の分類と系統 (I)

第3回 生物の分類と系統 (II)

第4回 共生と進化

第5回 遺伝子と遺伝学 

第6回 遺伝子の進化

第7回 進化論

6)教科書、参考書:ミトコンドリアが進化を決めた(ニック・レーン みすず書房)

7)授業で使用するメディア、機器:配布資料、液晶プロジェクター

8)成績評価の基準:出席率、レポート、試験の結果を統合し、総合的に評価する。


私たちの体を形作る分子メカニズム(鈴木厚)

1)授業科目名:私たちの体を形作る分子メカニズム

2)キーワード:発生・分化、中胚葉形成、神経形成、器官形成、再生・幹細胞

3)到達度評価の評価項目:試験、およびレポート課題

4)授業の目標、概要:

 一個の受精卵から始まる動物の胚発生、組織・器官形成のしくみを解説し、体を形作る機構(形態形成機構)について理解を深める。また、組織・器官を構成する細胞が絶えず再生・更新され、個体が維持されるしくみを知ることで、近年、注目されている再生医学における発生・分化研究の重要性を理解する。

5)授業計画

第1回 ゲノムと細胞分化

第2回 中胚葉をつくるしくみ

第3回 背と腹を決めるしくみ

第4回 神経をつくるしくみ

第5回 正常な発生を保証するしくみ

第6回 頭と尾を決めるしくみ

第7回 組織・器官を再生・維持するしくみ

6)教科書、参考書:

 Developmental Biology, Scott Gilbert著 (Sinauer Associates, Inc.)エッセンシャル発生生物学, Jonathan Slack著 (羊土社)

7)授業で使用するメディア、機器:配布資料、液晶プロジェクター

8)成績評価の基準:出席および筆記試験によって総合的に評価をおこなう。


生殖細胞と減数分裂(古野伸明)

1)授業科目:生殖細胞と減数分裂

2)キーワード:卵、精子、減数分裂、細胞周期

3)到達度評価の評価項目:

 生殖細胞の形成と減数分裂の制御の特殊性が理解される事

4)授業の目標、概要:

 生殖細胞の形成過程とその特殊な分裂様式の機構の理解

5)授業計画

第1回 生殖細胞の成立

第2回 生殖細胞の形成

第3回 生殖細胞の成熟

第4回 体細胞分裂の制御 I

第5回 体細胞分裂の制御 II

第6回 卵減数分裂の制御 I

第7回 卵減数分裂の制御 II

6)教科書、参考書:生殖細胞(岡田益吉、長濱嘉孝編著)、細胞の分子生物学

7)授業で使用するメデイア、機器:パワーポイント

8)成績評価の基準:出席とテストで行う

9)メッセージ:

 減数分裂の制御を理解してもらうためには、体細胞分裂の仕組み を知ってもらわないといけないので体細胞分裂の制御に時間がかけてあります。