TOP日本機械学会2004年度年次大会報告


日本機械学会2004年度年次大会報告

報告者:松村 幸彦
開催日時 : 2004年9 月5日(日)〜9日(木)
場   所 : 北海道大学         


日本機械学会2004年度年次大会に参加しました。動力エネルギーシステム部門でバイオマスのセッションがオーガナイズされ、
松村は電中研の犬丸様とセッションオーガナイザを務めました。



基調講演K17 横山伸也(東大)「バイオマスエネルギーの将来展望について」
バイオマスの現状についての概観。日本の技術もあるが、世界との共同を考えていく必要があり、そのための戦略を作っていく必要がある。

セッションS39 バイオマス利用への機械工学的アプローチ−前処理技術から廃棄物発電まで−
2401 乙黒一真ら(東工大)「高温水蒸気ガス化によるバイオマスからの水素製造」
Hyper-MEETシステムの検討。要素試験の結果に基づいてプロセス効率を計算、
冷ガス効率65%で水素含有量46%のガスを得られると予想。

2402 松村幸彦ら(広大)「超臨界水ガス化における水素化媒体に関する研究」
超臨界水ガス化で部分酸化を行った場合にギ酸が生成し
、これが水素化を促進するという機構を推測してアセトンの水素化をグルコースの部分酸化反応場で実験。
確かに水素化は起こり、ギ酸もできるが、相関がなく、別の水素化物があるとする。

2403 岡村隆成ら(八戸工大)「木質バイオマスの流動床炉ガス化特性」
提案している2段触媒法の1段目の触媒の特性を実験的に確認。アルミナに担持したルテニウムがガス化特性を向上することを確認。

2404 渥美亮ら(サッポロビール)「食品製造廃棄物の水素・メタン二段発酵システムによるエネルギー変換に関する実証研究」
ビール工場廃液を嫌気性発酵で処理。
二段発酵(水素30L+メタン1L)と単独メタン発酵(メタン1L)を比較。前者が10%程度より高効率の結果。
水素発酵を前段に置くことによるメタン発酵速度の促進については確認せず。

2405 赤阪素史ら(近畿大、和歌山県工技セ、産総研関西セ、地球エネシステム
研)「りん酸添加による半炭化バイオマス燃料のエネルギー密度向上と輸送性への影響」
リン酸を添加することによって半炭化に必要な温度を低下。
その効果をリン酸で最適解が得られる温度でリン酸を用いない場合と比較。
ただし、最終評価には製造に必要なエネルギーが考慮されておらず検討内容に不一致。

2406 浜野信彦ら(荏原製作所)「廃棄物熱分解ガスによる動力回収技術」
荏原のICFG(内部循環流動層ガス化)のプラント(1号機、20 t/d木材、2号機15 t/d 下水汚泥)の運転結果の報告。暗転運転可能で、冷ガス効率は60〜70%。

2407 森祐司ら(東大)「低カロリーガス焚マイクロガスタービン運転制御システムの開発」
低カロリーガスを燃焼する2段燃焼タービン構造を提案。
出力軸回転数を一定にするためにPID制御ではなく2自由度制御を行う。
今後、実機を組み立てて運転する予定。

2408 谷口美希ら(中外炉工業)「森林バイオマスによるガス化発電実証試験設備」
山口のロータリーキルンを用いてガス化を行いガスエンジンで発電を行う2 t/dプラントの運転報告。
差し引き計算で求めた機器放熱が30%。

2409 張剣(東工大、エコミート、TYK)「鶏糞を燃料とする小型ガス化発電システムの実証研究」
40 kg/hの鶏糞ペレットをシャフト炉を用いて熱分解・炭化を行い、生成ガスを改質して水素を得るプロセス。
5.1 MJ/m3のガスを安定して得る。

※この報告は、日本エネルギー学会バイオマス部会用に用意したものを転載したものです。