広島大学大学院文学研究科
比較論理学プロジェクト研究センター
(仮設Webページ)


哲学・インド哲学「論文ゼミ」の記録


2013年度(前期) 第10回
哲学・インド哲学 論文ゼミ
発表日:2013年6月28日(金9・10時限,B201)
発表者:清水美里(西洋哲学, B4)
発表題目:『パイドロス』における弁論術について
配付資料:A4(両面), 10頁
プロトコル:小玉裕紀子(西洋哲学, B3)

1.発表要旨

 今回発表者は, 『パイドロス』における弁論術について理解することをめざし, そこで述べられる哲学的弁論術とは真実を知ったうえで, 神の心に適うしかたで行われるべきもでのあると結論した. その課程は, まず, 木下昌巳を援用して『ゴルギアス』と『パイドロス』における弁論術への態度の違いを指摘した. これに従うと, 前者では弁論術が厳しく批判され, 後者では一定の価値が見出されている. また, 同氏を援用して, 『ゴルギアス』で否定されているのは弁論家たちの弁論術であり, 弁論術そのものが原理的に否定されているわけではないとした. そこで『パイドロス』において一定の価値が認められているのは哲学的弁論術であるとし, その後 271C10-272B4, を引用し, そこにおいて述べられていることから, 上記のように哲学的弁論術について結論した.


2.質疑応答

[問]リュシアスの恋の話について

[答]恋をしているということは、心が狂っており、平常ではない状態であると言える。恋をしていないときのほうが普通の判断ができるので、そのような状態でいないと狂ってしまうという話。

[問]『ゴルギアス』と『パイドロス』の論調の違いは明らかであるか?

[答]『パイドロス』は『ゴルギアス』に比べてより自由なスタンスで語られており、批判だけではない。

[問]魂の型や人の性質を強化するとはどういうことか?

[答]魂の型や人の性質を強化するのではなく、そのようなものを区別するという行為を強化すること。

[問]パイドロスとはどんな人か

[答]『パイドロス』の中におけるパイドロスは、ソクラテスに対して流行の象徴である。パイドロス自身についてはどのような人かはっきりとしない。

[問]まことの真実というのは何を指しているのか?また、プラトンにとっての神とは何であるか?

[答]まだ読めていない部分があるのでよく分からない。

[問]話したり教えたり書いたりするというのは全て伝えるということか?

[答]そうです。

[問]プラトンの言う魂とはどんなものであるか?どのような型があるのか?

[答]人間は地上に生まれる以前に天界で神に仕えており、そのころの神の性質に基づいてある一定の傾向にひかれる

[問]まことの真実というのは、実際に起きた出来事を知っているレベルなのか、それとも、徳のようなイデア的なものを知っているというレベルなのか?

[答]分かりません。




戻る→ 哲学・インド哲学「論文ゼミ」