巨大化していく東アジアの巨大消費市場に対応して,東アジアでは食料貿易がダイナミックな動きをみせています。水産物や農産物を中心に,調査報告,研究報告を掲載しています。


     

 日本は世界最大の水産物輸入市場でしたが、中国の急激な経済成長、アセアンの持続的な成長を背景に、東アジアでは日本・中国・韓国に東南アジア、南太平洋諸国が深くリンクして、あたかも巨大なひとつの消費市場圏が存在しているかのような構造が見られるようになりました。世界的には、市場統合をへて誕生したEUが最大の水産物輸入市場として大きな影響力を発揮しています。今後、EUがどのような経済状況を歩むか不透明なところもありますが、巨大な水産物需要を持っていることには変わりがありません。
 一方、東アジアには食品産業が集中して立地し、消費市場圏であると同時に世界の食料生産基地として存在感を増し、資本と技術の集積が大きな経済効果を生んでいます。このページでは、東アジアの巨大消費市場圏の形成を意識しながら、ダイナミックに動きつづける東アジアの水産業と水産物貿易について報告します。東アジアの水産物貿易の動きを知っていただき、わが国の「食料の安全保障」を考えていただく材料にしていただければ幸いです。
 「2 東アジア水産業の競争構造と分業のダイナミズム」に掲載している論文・報告は、文部科学省科学研究費補助金の基盤研究(B)海外学術(同名のタイトル課題、平成21年度〜23年度)を始めとする外部支援にもとづく研究成果の一部です。
   研究成果報告書  東アジア水産業の競争構造と分業のダイナミズムに関する研究

     


 1) 東アジア水産物貿易の潮流
 2) 東アジア水産業の競争構造と分業のダイナミズム
  ◆ 海外学術調査の研究成果報告書
(東アジア水産業の競争構造と分業のダイナミズム)

 3) 東アジア巨大消費市場圏の形成と食料貿易
 4) 東南アジアの水産業
 5) 中国の水産業と水産物貿易