50回大会案内


1)実施概要  

日時  2008年11月7日(金)〜9日(土)
場所  広島大学大学院生物圏科学研究科(生物生産学部)
     東広島キャンパス(広島県東広島市鏡山1−4−4)

日程  7日(金) 各種委員会・理事会
     8日(土) 個別報告、総会、ミニシンポジウム
     9日(日) シンポジウム 

*会場は東広島市の広大キャンパスを予定しているため、閉会時間については多少早める可 能性があります。17時前の東広島駅(新幹線)発のこだま(広島行、福山行)に乗れ るようアレンジするつもりです(東京には21時頃着、鹿児島には21時半すぎに到着)。 なお、空港へのアクセスはきわめてよいです(40分程度)。


2)シンポジウムの概要

研究企画委員会では大会シンポジウムに関する議論を重ねてまいりました。去る6月2日には東京で簡単な研究会をもち、研究企画委員会を代表して私が簡単に内容について説明し、報告予定者の島秀典氏、玉置泰司氏に話題提供をしていただきました。それらをもとにシンポジウムの目的や構成について討論しました。以下、シンポジウムのタイトル、目的、構成について簡単にご紹介いたします。なお、内容については、今後も研究企画委員会で議論を重ねていくつもりでおります。

1.テーマ

地域漁業と多面的機能 ―条件不利化する漁村社会の活性化をめぐって―

2.目的と課題

  シンポジウムの目的は、経済と消費のグローバリゼーションが進むなかで「条件不利地化」する漁村社会を活性化する枠組みを、地域漁業がもつ多面的機能という視点から議論することです。具体的な課題は次の3つです。
  第1に、多面的機能論をグローバル化する消費社会と条件不利化する漁村社会という、二つの社会のぶつかりあいという視点でとらえ、水産業と漁村がもつ外部経済効果を評価しようという動きを特徴づけることです。
  第2に、担い手の視点から、水産食料生産の過程で副次的に生み出される多面的機能をとらえることです。多面的機能は食料生産過程がもたらした副産物ですが、担い手の活動と受け皿となる社会があってのものです。担い手である漁業者が果たしている社会的な役割を再評価し、地域社会が沿岸域環境の保全と利用にどのようにかかわっているのかをとらえていきます。
  第3に、ともすれば経済分析的に議論されがちな多面的機能論を、できるだけ多元的な視点で構成しなおすことです。

3.期待される成果

  水産業・漁村の衰退が指摘されるなか、漁業者及び地域住民が、水産資源及び地域内に存在するもろもろの資源の間に存在する自然生態系、社会生態系の連鎖的なつながりを意識しながら、地域資源と環境の保全、多面的・多元的利用をはかる道を模索しています。この過程で積み重ねられた諸経験は、漁村をめぐる地域振興論として体系化がなされてきました。多面的機能論という側面から地域漁業論を見直し、漁村振興論を構築していく意義は大きいと考えます。また、里海論や生態系環境保全論などへの発展を展望できるものとして位置づけることができます。

4.構成(案)

  *報告は30分、コメントは10分でタイムスケジュールを作っています。
  *二部構成にするかどうかという点は、まだ議論中ということでご理解ください。
   座長解題 :山尾政博(広島大学)

 9:30-12:00  I部 多面的機能に関する政策形成
       司会:家中茂(鳥取大学)、山尾政博(広島大学)
 

  第1報告:玉置泰司 (中央水産研究所)
        「多面的機能に関する認識の発展と政策形成の特徴」(仮)
  第2報告:島秀典 (鹿児島大学)
        「水産業・漁村の多面的機能政策の問題点」(仮)
  コメント:若林良和 (愛媛大学)
  討論    

 13:00-16:10  II部 「多面的機能の実際と漁業者・住民の役割」 
       司会:家中茂(鳥取大学)、宮田勉(中央水産研究所)
   

  第1報告:磯部作(日本福祉大学) 
         (瀬戸内海の海底ゴミ清掃の経験を踏まえた報告)
  第2報告:鹿熊信一郎(沖縄県)
         (沿岸域資源保全活動などにみる地域社会・住民参加について)
  第3報告:関礼子(立教大学)
         (ツーリズムからみた漁村・水産業の多面的機能など)
  コメント:川辺みどり(東京海洋大学)
  総合討論

 16:10-16:15  閉会 田和副会長 挨拶
                                                  (文責:山尾)


3)ミニシンポジウムの概要

1.テーマ

山口県萩市における地域資源の有効利用と道の駅萩しーまーと(仮)

2.主旨

山口県萩市では、2001年8月に水産物地域流通の拠点となる道の駅萩しーまーとが開設された。同年4月の旧萩市、旧阿武町、旧須佐町、旧田万川町の14漁協を対象とした市場統合に伴い新設された萩地方卸売市場に隣接し、萩市民を主対象とした地産地消の実践店舗かつ交流センターとして展開している。萩しーまーとの開設を含む萩市の水産振興の基本的な考え方は、水産資源に限らない萩市で培われてきた人的資源や観光資源などの地域資源の活用と萩市民に支持される水産業である。 本ミニシンポジウムでは、山口県萩市の萩しーまーとを核とした水産振興について、その現状と取り組み内容を明らかにしたうえで、第一に地域の視点に立った水産振興の考え方とその実践方法、地域への波及効果について検討するとともに、第二にグローバリゼーション進展下における産地再編の課題と解決のための方策を明らかにすることを目的とする。

3.構成(案)

コーディネーター 三木奈都子・三輪千年(水産大学校)

  第1報告:板倉信明(水産大学校)    「萩市漁業の特質」(仮)
  第2報告:貞光一成(萩市水産部)    「萩市の水産振興策と行政支援のあり方について」(仮)
  第3報告:中澤さかな(道の駅「萩しーまーと」)  「萩市における道の駅の役割とその戦略」(仮)
  第4報告:甫喜本憲(水産大学校)    「萩市の産地市場再編と萩しーまーとの関係」
  コメント:副島久実(水産大学校) 産地再編の視点から萩市の事例を評価する。
                                                  (文責:三木)




<宿泊施設のご紹介>
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東広島駅周辺にも,東横イン,スリープインなどのホテルができております。しかし,場所的に不便なのであまりおすすめできません。
飛行機や新幹線とのパックでこられる方は,広島市内での宿泊となることが多いようです。こちらにはたくさんのホテルがあります。


  東広島キャンパス 交通アクセスマップ


JR山陽本線を利用する場合
   JR西条駅前からバス「広島大学」行に乗り,「ががら口」で下車します。
山陽新幹線を利用する場合
   新幹線東広島駅前からバス「広島大学」行に乗り,「ががら口」で下車します。
広島空港を利用する場合
   JR白市駅までバスで行き,そこからJR山陽本線で西条駅まで来ます。