飽和蒸気の比熱:気液共存の断熱変化と等積変化
2相共存状態が保たれた可逆な断熱変化(等積変化)では,断熱下(等積下)で可逆に昇・降圧(昇・降温)することで,クラペイロン=クラウジウスの式に従う温度変化(圧力変化)が組成変化と共に自発的に生じる。このとき気相と液相は断熱線(等積線)とは異なる経路となる飽和蒸気線と飽和液線上を辿る。PDF資料では,熱素説を否定する重要な意味を歴史的にもつ,水の気液共存について紹介する。その際,飽和蒸気線の勾配に相当する飽和水蒸気の比熱CsatVが負の値を取ることを示す。
  1. PDF資料
  2. 熱力学資料全体
作成者:戸田昭彦(広島大学)