CTやMRIで脳腫瘍の疑いがあるといわれた時

まえおき

 脳神経外科や神経内科の医師に言われた場合とそれ以外の医師に言われた場合とで対応はことなります。神経系の専門家でない場合は必ず専門家に紹介していただけますので、それまであわてず待っていてください。

 脳神経外科や神経内科の医師から脳腫瘍の疑いがあるといわれた場合は、以下のことを尋ねてみるとよいと思います。分かりやすく、患者側がどのくらい自分のいっていること理解しているかをたしかめながら話してくれるような医師ならば、まず信頼してもいいでしょう。病気の説明を聞くだけでなく、医師がどんな人かもよく観察してください。

塊のある場所

 脳の表面か脳みその中なのか?
 
 具体的な位置は?前の頭 頭のてっぺん うしろ頭 中心部 深いところ 等
 
 専門用語が飛び交いますので、次のような位置を表す言葉を参考にしましょう。

 意味は分からなくてもメモをすればいいのです。

  前頭葉(ぜんとうよう) 頭頂葉(とうちょうよう)  側頭葉(そくとうよう) 後頭葉(こうとうよう)

  脳幹部(のうかんぶ)  中脳(ちゅうのう) 橋(きょう)  延髄(えんずい)  小脳(しょうのう)

  小脳橋角部(しょうのうきょうかくぶ)  
  
  海綿静脈洞(かいめんじょうみゃくどう)

  視神経(ししんけい) 三叉神経(さんさしんけい)  聴神経(ちょうしんけい)

  脳室内(のうしつない) 側脳室(そくのうしつ) 前角(ぜんかく)
  
  後角(こうかく) 下角(かかく) 第3脳室(だい3のうしつ) 第4脳室(だい4のうしつ) 

  下垂体(かすいたい)  下垂体前葉(かすいたいぜんよう) 下垂体後葉(かすいたいこうよう)
  
  視床下部(ししょうかぶ) 視床(ししょう)  大脳基底核(だいのうきていかく)

  これらの場所の働きと脳の中の位置の関係はここで調べてください

  実際の正常のMRIの図を見たい方はここをクリック

だいたいの大きさと形

  ?x?x?センチ (前後 幅 高さ)

  大人の小指の先 ピンポン球

  形はいびつか丸いか

  造影剤で造影されるか(白くなるか)


医師の印象では脳腫瘍中でもどんな腫瘍が考えられるのか?

 この時点ではっきりとわからない、または表明を保留されるかもしれません。それは実際に診断が難しい、予見を与えたくないなどのことが考えられます。それによって医師の資質が判断できるものではありません。

 もし分かるならという程度でかまいません。

 話して頂ける場合には漢字とひらがなで書いてもらいましょう。

 英語でも書いていただければ理想的です。

 腫瘍の種類は脳腫瘍の種類の項を参考にしてください


どの病院で検査するのか?

説明した医師はその病院で引き続き治療をすすめているのか、他の病院を紹介しようとしているのかということです。

 CTやMRIを撮影した病院の医師が脳や神経に強いとは限りません。こういった場合は迅速に専門医、専門病院へ紹介してくれるでしょう。この場合は医師の指示に従っても良いし、患者側から(心当たりがなくても)どこそこの病院にと指名しても良いと思います。脳腫瘍の疑いのある患者様を紹介されていやな顔する脳神経外科医は世の中に絶対にいません。脳神経外科医は基本的には脳腫瘍の手術をしたくてたまらない人種と考えて間違いありません。紹介された病院と肌が合わなかったら、躊躇することなく別の病院を紹介してもらいましょう。ただし、複数の病院に診断を受けることはそれだけ時間の無駄になりますから、患者側は診断・判断が遅れることへの危険性を背負う覚悟は必要です。担当医と(忌憚なく話せる環境をつくることを心がけて)よく相談してください。

考えることができる時間は?

 患者側は次のスッテプに進むかどうかを決定するのに、どのくらい時間の余裕があるのかと言うことです。

 説明医師に患者側の意志決定の時間がどれくらいあるかを必ず聞きましょう。何が何でもすぐ入院させようとする医師は論外です。例外は何か処置をしないと死がすぐそこに迫っている場合です。腫瘍が巨大で脳ヘルニアが迫っている、激しい水頭症が存在する、このような場合には30分以内に患者側の意志を決定しなくてはいけません。それ以外の場合は最低でも1日は考える時間があります。与えられた時間を最大限に利用して、その後の対応、意志決定を行いましょう。大学病院など、少ない入院ベットを最大限に回転させている場合は、2−3日後に入院お願いしますと申し出ても、迅速に入院できない場合もあります。具体的に“何日までに意思表示をしたら、何日後の入院できますか”などと聞くとよいと思いなす。

 もちろんすぐに入院検査・手術という選択だけでなく、入院しなくてもいい、経過観察だけでもいい、などの選択もありうる といった説明もあろうかと思います。この場合で大切なのは結論を先送りにせず、少なくとも1ヶ月以内にはどうするかを決めることです。生死に関わる重大事項とはいってもいつまでも意志決定をせず、だらだらと時間を過ごすことは絶対に避けなければいけません。親族が外国にいても電話やe-mailがある時代ですので、集中して考えれば意志決定は一ヶ月もあれば十分可能と考えます。3ヶ月もすれば病気が動き、これまでの説明と事態が違ってくることも十分考えられます。

 意志決定の際にいくつかの疑問点が出てきた場合には、できるだけ早く2度目の説明の約束をとりましょう。この際には聞きたいポイントを箇条書きにしておくことは必須です。あらかじめ医師に聞きたいポイントを伝えておくこともよいでしょう。セカンドオピニオンの希望もこのとき出てくると思いますが、セカンドオピニオン1件につき最低4−7日間の意志決定の遅れが出るとお考えください。3カ所で最低2週間、5カ所で最低一ヶ月の時間が必要です。