顔が痛い
片側のあご、頬、ときに口の中が突然痛くなって我慢できない。痛みは数秒から十数秒続き、また、ぴたっと痛くなくなる。このような症状は三叉神経痛といい、ほとんどが脳から出た三叉神経(顔の痛みを感じる神経)の根本に血管があったっていることが原因です。間違って歯の治療をされる場合もあります。この痛みは薬でよくなることもありますが、血管の圧迫を手術で最終的に治癒することもあります。
この三叉神経痛の中に三叉神経にからみつくような脳腫瘍が原因で起こるものがあります。いまはMRIで診断がつくことがほとんどです。
血管・腫瘍いずれの三叉神経痛にしても左右にまたがって顔が痛くなることはまれで、左右どちらかに限られます。また、おでこ(眉毛の上から髪の毛の生え際まで)の三叉神経痛はありません。
ちなみに顔の痛みを顔面神経痛という人がいます。医学生で顔面神経痛といったら確実に落第です。顔面神経は痛みを感じる成分はほとんどなく、大部分は顔の筋肉を動かす神経なのです。顔面神経痛という医学用語はありません。
顔がしびれる
これも左右にまたがることはまれです。脳梗塞(脳の血管の閉塞)、脳出血や脳腫瘍が原因の場合があります。三叉神経自身、三叉神経の周囲に腫瘍が発見される場合があります。