吐き気・嘔吐
頭痛と並んで代表的な脳腫瘍の症状です。原因は頭痛の項でふれた頭蓋骨の内側の圧力が上昇することが原因です。脳の一番下、首の脊髄に一番近い延髄と言うところにある吐き気中枢をこの圧力が慢性的に圧迫して吐き気・嘔吐が起こります。
患者さんを診ていると、数週から数ヶ月の頭痛があり、その後、吐き気が加わって病院を受診するパターンが多いようです。頭痛より吐き気のほうがショックなようです。
中には延髄の吐き気中枢に腫瘍ができて直接刺激を受けて、頭蓋骨の内側の圧力の上昇がなく、頭痛が全くないのにしつこい吐き気だけがあり、1年間ずーっと胃や腸の検査を受けていた患者さんもいらっしゃいます。