2016年度 不規則系物質先端科学研究会

日時: 2016年 3月27日(月)
会場: 京都大学 吉田キャンパス 理学研究科5号館1階115号室
主催:
 SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)不規則系物質先端科学研究会

開催趣旨:
原子配列が乱れた非晶質材料を構造解析する唯一の方法として、全散乱計測によるPair Distribution Function(PDF)解析が挙げられる。SPring-8の全散乱・PDF解析専用の共用ビームラインBL04B2は、高強度な高エネルギーX線を利用することにより、バックグランドの低い定量性の高いデータが得られ、国内外を問わずユーザーが増加している。ただポイント型検出器を用いているため、計測に数時間を要し、構造解析が静的なものに限定されているのが課題となっている。この状況を改善するため現在、全散乱計測用検出器をポイント型検出器から大面積2次元検出器への更新を予定している。これにより計測時間が数秒〜数分へと大幅に短縮し、オペランド条件におけるPDF解析=構造解析の時分割測定が可能となる。これまで困難であった非晶質材料の秒オーダーの構造変化を直接観察できるようになるため、他の放射光オペランド計測手法(XAFS、高圧実験等)との併用も有効となり、より高精度な構造解析が実現するとともに、新たな利用者層の拡大も期待される。本会合では、PDFによるオペランド解析について、ユーザー相互で意見交換して課題を明確にし、今後のビームラインの環境整備に役立てる。また、医薬品低分子材料など新しい分野への展開も図ることを目的とする。


 
原子二体分布関数(PDF)によるオペランド解析に関する研究会
 時間  講演者  所属  タイトル 
13:00-13:05 尾原 幸治  JASRI  開会・趣旨説明 
13:05-13:35 尾原 幸治  JASRI  BL08W、BL04B2での大面積2次元検出器によるPDF解析 
13:35-14:05 山田 大貴  東京大  ゼオライト生成機構解明に向けたPDF解析 
14:05-14:35 山添 誠司  東京大  反応中における金属クラスターのin-situ XAFS測定とin-situ PDF解析への展開 
14:35-15:05 町田 晃彦  量子科学技術研究開発機構  BL22XUにおける二次元検出器を用いたRA-PDFと時分割測定への展開 
15:05-15:20 休憩 
15:20-15:50 島倉 宏典  新潟薬科大  液体状態のフリーラジカル分子である二酸化塩素の構造解析 
15:50-16:20 橋本 慧  横浜国立大  イオン液体を溶媒とする低分子・高分子溶液の溶媒和構造解析 
16:20-16:50 冨中 悟史  物質・材料研究機構  医薬品分子(リトビニア・抗HIV)のPDF構造解析とPDF用画像解析プログラムの紹介 
16:50-17:05 休憩 
17:05-17:55 動向調査および総合討論 
17:55-18:00 梶原 行夫  広島大  総括・閉会 

懇親会:四条河原町


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