現代社会と経済A
担当教官: 李 東碩(い とん そく)
(研究室の場所): 総合科学部 A818 (内線番号): 6407
科目区分: 教養的教育 個別科目
開設曜日時限: 前期 水5・6限 O.H. 月・火・水 12:10〜12:40
キーワード: 世界経済体制、富の世界一極集中化、排除型格差社会化、環境権
教養科目の中でのこの授業の位置:
世界情報経済体制下で、人々の間の格差が先進国と途上国を問わず広がり、
世界経済の重層的統合化が一層深まる中で、一国レベルでは説明できない
そのメカニズムを理解することで、環境権回復に向けた「共生社会化」のあり方
を模索する教養教育の目標に迫る。
授業の目標等:
1980年以降の世界情報経済体制下の「富の世界一極集中化」と「排除型格差
社会の世界化」の到達点と方向性を、世界経済構造と世界統治形態の両面から
検討する。そして、世界大多数の人々が社会・自然環境権を回復できるような
「共生社会化」の道筋を模索する。
授業の内容・計画等:
1.
オリエンテーション(4/11)
2.
国際政治経済学(IPE)への招待+世界経済体制論アプローチ(4/18)
3.
IPEで解く現代世界経済(4/25・全員報告)
4.
IT化の進展とアメリカ経済の変貌(5/9)
5.
ITの国際政治経済学(5/16)
6.
グローバリゼーションの今日的位相(5/23)
7.
多国籍企業のグローバルネットワーク形成とクラスター制置(5/30)
8.
日本の輸出主導型貿易立国と「日米構造協議」(6/6)
9.
国際経済システムとナショナルインタレスト(6/13)
10.1990年代に向かうアメリカの競争力強化策と産業再編戦略(6/20)
11.ポスト冷戦期のアメリカの競争力強化策(6/27)
12.21世紀アメリカの競争力強化思想の旋回(7/4)
13.ポスト・アメリカーナーの産業クラスターとグローバルシティ(7/11)
14.オバマ政権の新外交戦略と日米同盟(7/18)
15.危機と混迷からの脱却を模索する現代世界(7/25・全員報告)
テキスト・教材・参考書等:
関下稔著『国際政治経済学要論』、晃洋書房、2010年、\3000
成績評価の方法:
レジュメ報告
履修上の注意・受講条件等:
レジュメは、火曜日夕方5時までdslee@hiroshima-u.ac.jp
(件名:現代社会と経済A)に送ること(厳守)。
メッセージ:
富の世界一極集中化と排除型格差社会化が加速する現段階世界経済体制
を的確に捉えた上で、自らの環境権を回復できる「共生社会化」の試みを、世界平和
都市、ヒロシマの地で実践的に取り組んでほしい。