教授より皆様へ

木内 良明

木内 良明Yoshiaki Kiuchi

次の道 広島大学病院がサテライト診療所を作る

 2016年に我々広島大学眼科学教室の進む道はWe are the best.であるとホームページで宣言し、臨床、研究、教育のベストになるための努力目標を設定しました。達成できた項目もありますが、未達成の所もあります。未達成の最大の原因は人的資源の不足であることに間違いありません。医師だけではなく視能訓練士、事務職員も不足しています。募集をかけていても応募がない、あるいは人件費が高くなるので募集できないといった事情があることは知っています。そういう状況で、だから無理なのですよね、と手をこまねいていいのでしょうか?
  日々の悩みの一つに外来がいつまでも終わらないということもあります。8時間以上お待ちいただき、もうすぐハワイに着きますという患者さん。東京往復できましたという患者さん。病棟の消灯時刻近くまでお待ちいただいている患者さんには申し訳なく思っています。高速バスの最終時刻を気にされる患者さんもいます。緑内障末期の患者さんは暗くなると一人で行動できません。
じゃあどうすればいいのとなります。広島大学眼科学教室の関連病院はご理解があるところがほとんどです。しかし、人を派遣してくれるわけはなく、ひたすら売り上げの良い医師の派遣を求めるだけです。もう少し新しい提案をしていただきたいと思います。

ということで広島大学眼科学教室は自らサテライト診療所を作ることにしました。霞町にある広島大学病院のサテライトですので「霞眼科」としようという案もありましたが、眼が「かすむ」のはちょっと良くないということで「広島アイクリニック」と名付けました。幟町のマツダビル3階です。三越デパートの斜め前という交通、買い物の立地が良い所です。そこにサテライト診療所を作ると、そこの検査員がさっさと検査します。大学病院の検査員が複数増えるようなものです。大学から医師が診察に向かいます。患者さんには大学病院と同じレベルのサービスを提供できます。大学からサテライトに向かう医師は大学で遅くまで診療していても手当は変わらないばかりか、働き方改革をしろと責められます。それよりもサテライトに行くとリフレッシュできるだけでなく、それなりの診療手当がもらえます。大学病院は時間外手当の支払いが少なくなります。待ち時間が少なくなる患者良し、働く医師良し,大学病院良し、の3方良しです。サテライト診療所で利益が上がれば、最新の診療機器や研究費を大学に寄付することもできます。2019年6月3日からオープンします。いろいろとご批判があるのは承知しています。しかし、どうか温かい眼で見守って下さい。1年後、2年後を楽しみにお願いします。第2、第3の「広島アイクリニック」ができているかもしれません。

2019年3月
広島大学眼科
木内良明

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