”プラズマ”とは何か ?
プラズマ
プラズマは一般的には正のイオンと負の電子から構成される電離気体として定義されます。
物質はその温度が高くなるにつれて固体から液体、液体から気体というようにその状態が変化します。これは物質の3態として良く知られています。気体の温度がさらに高くなるといったい何が起こるのでしょう?答えは、気体の分子や原子に束縛されていた電子がその分子や原子から離れて正の電荷を持ったイオンと負の電荷を持った電子とに別れ、それが物質の主成分となります。このような電離気体は通常の物質には見られない特徴的な性質(物性)を示します。その代表的なキーワードとして、デバイ長、プラズマ振動、分散性、不安定性、等をあげることができます。
このように特徴的な物性を示すプラズマのことをときに物質の第4の状態と呼んだりもします。
プラズマの例
プラズマというと電離気体というイメージからか密度の低いものと思われがちですが、実際には上の図(横軸:密度、縦軸:温度)にあるように、非常に様々なプラズマが存在します。また、宇宙の物質の99%以上はプラズマ状態であるということもしばしば耳にします。実際には、プラズマは自然界に存在するだけではなく、地球上でも様々な分野で利用されています。例をあげると以下のようになります。
熱源(アーク溶接)、光源(Hgランプ、Neランプ)、ガスレーザー(He-Ne, Ar, CO2)、プロセスプラズマ(etching, CVD)、イオン源、雷、オーロラ、地球磁気圏、太陽風、コロナ、恒星、白色矮星、プラズマ推進、制御熱核融合プラズマ、等
特に、プロセスプラズマは半導体の製造過程において現在のところ非常に重要な役割を担っており、現代社会においては必要不可欠であるといえます。
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