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                                            広島芸術学会会報 第134号

 

 

巻頭言

平和希求の表現―キッズ・ゲルニカ ワークショップ

加藤宇章(造形作家/アトリエぱお造形教育研究所代表)

 8月10日広島県立美術館にて「戦争と平和展」関連の同館と広島芸術学会共同事業である「キッズ・ゲルニカ ワークショップ」を行った。「キッズ・ゲルニカ」とはスペイン・バスクの街ゲルニカに対するナチスの激しい空爆に抗議したピカソの大作「ゲルニカ」(1937年 縦3.5m×横7.8m)と同サイズの絵を子ども達が描く運動のことで、同国際委員会には20年間に45カ国以上350点ほどの作品が報告されている。


 今回の参加者は平均して2年生位の2~10歳の子ども30人弱。保護者・学芸員・美術家・学生など20名ほどがサポートした。
まずは子ども達は当学会員で同展担当の山下寿人学芸員の解説で作品を鑑賞し戦争や平和の表現について考える。それを受けての制作では、最初に子ども自身の人型を現在の記録としてかたどり、希望の象徴として虹色に彩色しキャンバスや画材に慣れてもらう。次に同展の印象深い作品を描き自由に彩色。後は余白に海外からの子どもの絵や平和を感じるモチーフを自由に描画した。子ども達が仲良く集中して「自由に表現できる平和」を満喫したこの絵は、8月12日~22日に地階ロビーに展示された。


 このワークショップは被爆・終戦そして平和70年の今年「広島に生きる美術家として何ができるか?」という私自身への問いから始めた運動「キッズ・ゲルニカinひろしま2015」と連携しているのでそれについても触れておきたい。


 国際委員会公認のキッズ・ゲルニカは広島市では16年ぶりで、当時を知らない私は何が必要なのかすらわからない。その時の中心メンバーに会い、この運動が活発な長崎を取材し、国際委員会と連絡を取って、画材や段取り・展示方法なども手探りで準備を進めた。最も困った展示場所も原爆ドーム対岸の元安川護岸親水テラスに落ち着いたが、ここの水位の問題の解決策として、縮小して(縦2.25m×横4.85m)制作した。


 始動の遅れ、多くが曖昧なままの見切り発車は反省点ではあるが、結果として「キッズ・ゲルニカinひろしま」は、広島の16点に福島県いわき市の子ども達とのコラボなど県外4点を含む20点の制作に、約1,100人のこどもと約100人の大人が参加した一大プロジェクトとなった。様々なグループが平和を噛み締めて楽しく制作でき「平和希求の思いをアートで表現する体験を積む」ことができた。


 展示は海外作品も招聘した親水テラスでの2回の展示を軸に、インドネシア・バリ島ウブドで最も権威あるプリルキサン美術館での国際展参加を含め、8月末までに8回行い、今後も各地で展示される予定だ。特に親水テラスでの7月24日~27日の「こんにちは 原爆ドーム展 vol.1」では、ドーム側から眺める人は数万人、親水テラスで間近に見た人も6千人位と思われる。中でも特筆すべきは半数以上が外国人であったことで、それは平和の願いの世界への発信を意味し、外国人と交歓できる平和の証でもあるのだ。


 8月26日~28日の「こんにちは 原爆ドーム展 vol.2」ではイタリア人のアートイベントも計画。観光客はもちろん、広島で開催の国連軍縮会議の各国代表やメディアを通じて、子ども達の平和への思いが広く世界に届くことを願っている。

平成27年度総会29回大会報告         

【総会】
平成27年度総会は以下のとおり行われた。
・開催日時:平成27年8月1日(土)午前9時30分~午前10時00分
・場 所 :広島県立美術館地階 講堂
・次第
  1 開会のことば  事務局
  2 会長挨拶    青木孝夫会長
  3 議長選出    末永航氏を議長に選出した。
  4 議事(詳細は別添資料に掲載)
    第1号議案 平成26年度事業報告並びに決算について
      資料にもとづき、事業報告が青木会長、決算報告が菅村事務局長から説明され、 続いて加藤宇章監査から監査報告があり、
      審議の結果、これらを承認した。
    第2号議案 平成27年度事業計画並びに予算案について
      資料にもとづき、事業計画が青木会長、予算案が菅村事務局長から説明があり、審議の結果、平成27年度事業計画並びに
      予算案を承認した。
    第3号議案 会則の改正(幹事の設置)について
      青木会長より提案の趣旨、内容の説明があり、審議の結果、案のとおり改正することを承認した。なお、承認にもとづき、
      大島徹也氏(広島大学)、下岡友加氏(県立広島大学)、山下寿水氏(広島県立美術館)の幹事就任が紹介された。
  5 閉会のことば  事務局
【大会(研究発表・シンポジウム)】
  第29回大会は総会に引き続き、以下のとおり行われた。
 研究発表
 10時10分~10時50分
  ①ノスタルジア(Nostalgia)論―「生の記憶」と「時間の不可逆性」を基軸として  

沼田有史(広島大学大学院総合科学研究科博士課程)

 11時00分~11時40分
  ②「めづらし」さと「稽古」―中世和歌における表現理念と持続原理     

土田耕督(日本学術振興会・国際日本文化研究センター)

 11時50分~12時30分
  ③ 川端康成における西行の美学                    

 グェン ルン ハイ コイ(ホーチミン市師範大学)

― 昼休憩 ―     12時30分~13時10分

13時10分~13時50分
  ④ 積極的平和と芸術―「ゼロ平和」から見る芸術の創造的価値

 田中 勝(東北芸術工科大学・文明哲学研究所)

― 休憩 ―    13時50分~14時30分

14時30分~16時30分
シンポジウム    テーマ:戦争画と「原爆の図」をめぐって―その政治性と芸術性の問題

(共催:広島県立美術館)

  登壇者:平瀬礼太(美術史家)         西原大輔(当会会員、広島大学大学院教授)
       岡村幸宣(原爆の図丸木美術館学芸員)         大井健地(当会会員、広島市立大学名誉教授)
  司  会:谷藤史彦(当会会員、ふくやま美術館学芸課長)

大会研究発表報告
研究発表報告① ノスタルジア(Nostalgia)論―「生の記憶」と「時間の不可逆性」を基軸として

発表:沼田有史(広島大学総合科学研究科博士課程後期)

報告:山本和毅(広島大学総合科学研究科博士課程前期)

 「ノスタルジア」とは一般に、自身の故郷や過去を想い起こすことで生じるとされる。それに対して、今回の沼田氏の発表は、無意識のうちに生じてくる感性としてのノスタルジアが存在することを指摘し、そのメカニズムを明らかにしようとするものであった。
 本来、ノスタルジアという言葉は、故郷を離れて暮らすスイス人傭兵にみられた極度の望郷の念を、一種の病気として表現するためにつくられた造語である。氏は、言葉の語源に始まり、時代の変遷に伴うノスタルジア概念の変化に触れ、時間的移動(過去の想起)がその役割を増してきたことを示した。その上で、人間が生を実感するために無意識に行う過去への想起が、ノスタルジアを生じさせる一つのメカニズムとして存在していること(「生の記憶」)を指摘した。また、このメカニズムには、絶え間なく流れる時間に対して、人間は逆らうことができないという「時間の不可逆性」の問題が含まれている。このことから氏は、「生の記憶」と「時間の不可逆性」がノスタルジアの根底を成す要素であると結論づけた。
 質疑では、福島原発をめぐる故郷表象とノスタルジアの関連という時事的な問題にも話題が及んだ。広島では今年、被爆から70年という節目の年を迎えた。記憶の風化が問題となる中で、いかに記憶の継承を行っていくかが模索されている。故郷(過去)と現在をつなぐノスタルジアへの探究は、そうした模索の一端を担う有意義な研究であり、更なる発展が期待される。

研究発表報告② 「めづらし」さと「稽古」―中世和歌における表現理念と持続原理
                 発表:土田耕督(日本学術振興会・国際日本文化研究センター)
                 報告:青木孝夫(広島大学大学院教授)
 古代から現代まで継続する和歌の営為について、土田氏は、歌う人間の本質からではなく、歴史的文化的営為の視角から考察する。その立場にとり、和歌の古典の成立、次いで、その古典を模倣し革新する営為が重要である。和歌が歴史的に永続する理由は、人の歌心以上に、古典の模倣と継承、そして更新にある。この歴史主義的立場から、氏が重視する中世歌論では「心」は創作意識であり、古典を活用する表現が問題となり、題詠が盛んとなる。
 この歌詠む心に、二つの位相がある。本歌取りは、古典的和歌から単に歌の詞を借り、あるいは引用するだけでなく、元歌の主題、詠出された物語的内容を継承する。新古今集前後が「本歌取」の最も盛んな時代である。
 この時代を過ぎて確立した古歌取りでは、古歌の詞を採用するが、必ずしも古歌に詠まれた意味内容の継承を意図しない。設定状況や文脈の変更により、詞に意想外の新しさ・面白みを付加する古歌取りが、蓄積された古典の継承を介して蓄積を更新するという循環によって和歌を永続させる。古歌取の目指す美的理念「めづらし」は、為家により強調されたが、その達成の契機としての「稽古」は、古典を勘案し、現在の表現を考慮することである。
 本歌取の表現機制では、「本歌」とすべき古典的和歌の枯渇により新たな内容を詠み重ねる余地が狭小となり、価値の創出も、歴史的展開の持続も困難である。一方、古歌取りは、一旦 「めづらし」い詞の配列が生ずると古典の蓄積にフィードバックされ、新たな「めづらし」さの基準となり、不断に伝統が更新される。
 以上の内容は、文献に依拠し、本歌取りと古歌取りの差異を示し、歴史に即し分析を展開する着実な姿勢であった。しかし、はたして「めづらし」さの創出は、単なる稽古によるのか。また本歌取りによって、表現の資源が枯渇し伝統が停滞するという見解は、穏当なのか。また古歌取りが、いかにして歴史を貫く和歌表現の革新的また核心的原理であるのか。こうした諸点について、今後の考察の展開を更に聞きたく思う興味深い発表であった。

研究発表報告③ 川端康成における西行の美学
                 発表:グェン ルン ハイ コイ(ホーチミン市師範大学)
                 報告:西原大輔(広島大学大学院教授)
 グェン・ルン・ハイ・コイ氏の発表は、川端康成(1899~1972)のノーベル賞受賞講演「美しい日本の私」に見られる西行(1118~1190)の美学について論じたものである。議論の焦点は川端康成ではなく、あくまでも西行の和歌論にあった。
 喜海『明恵上人伝記』によれば、晩年の西行は若い明恵(1173~1232)に向かって、和歌創作と仏教信仰の一致を語った。「一首読み出ては一体の仏像を造る思ひをなし、一句を思ひ続けては秘密の真言を唱ふるに同じ」であると西行はいう。なぜ和歌を詠むことが、仏像を造ったり真言を唱えたりすることと同じだと言えるのだろうか。この歌人は、「月」「花」などの言葉を非常に抽象的・宗教的な意味で使った。西行は、花・鳥・雪・月などの自然現象を「虚妄」「虚空」「無」「空」と考えており、それ故に、これらの現象を語ることは、具体的な自然ではなく、仏教的な真理・真言について語ることになるのだという。川端康成は講演の中で、道元や良寛の次のような簡明な和歌を引用している。これらも川端によって、「日本の神髄を伝え」る仏教的かつ思想的な作品と理解されている。
         春は花夏ほととぎす秋は月冬雪さえてすずしかりけり(道元)
         形見とて何か残さん春は花山ほととぎす秋はもみぢ葉(良寛)
 また、グェン・ルン・ハイ・コイ氏によれば、西行は表現法と心を区別していない。そのため、「無の心」を軸にして、四つの要素「表現法」「和歌作品」「現象世界」「本体世界(如来)」が一つになっていると主張する。西行の美学を論じた本発表では、西行の和歌論については詳しく分析されたが、川端康成「美しい日本の私」自体に関しては、深い議論がなされなかった。「川端康成の文学世界の基底にも禅の心が流れている」とする結論は、やや予定調和的であり、今後のさらなる探求が期待される。

研究発表報告④ 積極的平和と芸術―「ゼロ平和」から見る芸術の創造的価値
                 発表:田中 勝(東北芸術工科大学・文明哲学研究所)
                 報告:柿木伸之(広島市立大学国際学部准教授)
 平和という言葉、とくに「積極的平和」という言葉が、軍事的な暴力の直接的行使に道を開こうとする権力によって奪われかねない危機的な状況のなかで、平和を創造することへ向けた芸術の積極的な意義は、どこに見いだされうるのか。「芸術平和学」という分野を開拓しつつある田中勝氏の今回の研究発表は、このような問いに貫かれたものであった。そして、この問いはそのまま、現在の状況における「芸術平和学」自体の可能性を問うものでもあると言えよう。
 田中氏によれば、平和学の創始者の一人ヨハン・ガルトゥングは、「積極的平和」を、暴力の不在を越えて暴力が生じるのを防ぐ積極的なものが形成された状態と捉えるとともに、この積極的なものを創造するのに、芸術が重要な役割を果たしうると考えている。ガルトゥングは、芸術が人々のtogetherness──人々が相互に共感しつつ共に在ることと言えようか──を強めると述べているのである。
 こうした平和を築くことへ向けた芸術の働きは、芸術そのものが想像力と創造力の表現として、つねに他者のために作品を生み続けていることから解釈できると田中氏は論じる。芸術平和学の課題は、他者の苦悩への共感から生まれた芸術作品が、メッセージを人々に伝えていくなかで、精神の覚醒を促し、他者への関心を深めていく過程を跡づけることにより、例えばユネスコ憲章に謳われる「心のなかに平和のとりで」を築くことへ向けた芸術の積極的な、すなわち「暴力の不在」という「ゼロ状態」に何かをプラスする役割を解明することなのである。
 質疑においては、芸術作品それ自体の美的な質、とりわけ感性に訴える次元を踏まえたうえで、それを他者への共感の回路を開くことにどのように生かしうるかなどが問われた。芸術の美的な価値ないし強度を最大限に生かすかたちで、芸術作品を創造する者とそれを受容する者一人ひとりが、ないしは両者の協働が、平和をその概念も含めて創造する道を開く、「芸術平和学」の発展を期待させる発表であった。

シンポジウム報告
テーマ:戦争画と「原爆の図」をめぐって―その政治性と芸術性の問題(共催:広島県立美術館)

報告山下寿水(広島県立美術館学芸員)

 201581日(日)、広島県立美術館と広島芸術学会の共催により、同館講堂にて公開シンポジウムが開催された。「戦争画と『原爆の図』をめぐって―その政治性と芸術性の問題」というテーマは、同館にて開催中の「広島・長崎被爆70周年 戦争と平和展」との連続性を持たせたもので、平瀬礼太(美術史家)、岡村幸宣(原爆の図丸木美術館学芸員)、大井健地(広島市立大学名誉教授)、西原大輔(広島大学大学院教授)の4名の登壇者が集い、各々の専門分野に関する充実した発表がなされた。司会は谷藤史彦(ふくやま美術館学芸課長)が務めた。(敬称略)
 まず平瀬は、戦時下において「戦争画」がどのように発表されてきたか、深い知見を基に「戦争と平和展」に出品されている戦争画(宮本三郎《南苑攻撃図》、杉全直《出陣》、須田国太郎《学徒出陣壮行の図》等)も交えつつ説明し、芸術と政治がどう関わっていくべきか提議した。続いて岡村は、プレスコードが敷かれていた時代、いかに『原爆の図』が全国巡回されたか説明しながら、作品のオリジナリティや、丸木位里・俊による共同制作という行為について、政治性・芸術性の問題を絡め、「抵抗の絵画」としての『原爆の図』の問題意識について語った。西原は「美術は政治を裏切るか? 政治は美術を裏切るか?」と題して、作品が置かれる文脈・政治性によって、作品の解釈が変わり得ることへの問題を提起した。大井は、「戦争と平和展」の出品作家でもある入野忠芳や井上長三郎、靉光らの作品から、いかに時代の空気を捉えながら、画家が作品を描いてきたか紹介した。十分な討議時間が無かったことは残念であったが、時代・政治と共に作品の評価が変容し得るという問題について、様々な観点から語られた貴重な機会となった。

キッズ・ゲルニカ ワークショップ(共催:広島県立美術館)


「戦争と平和展」に関連して企画された、広島芸術学会
と広島県立美術館との共同事業「キッズ・ゲルニカ ワ
ークショップ」が、同美術館地階講堂で2015年8月10
日に行われました(右の写真は当日の制作風景)。

完成した作品(写真、下)は、8月12日~22日にかけ
て、地階講堂前のロビーに展示されました。


古谷可由氏、第10回西洋美術振興財団賞学術賞を受賞
このたび同賞を受賞された当会会員の古谷可由氏に、一文を寄せていただきました。

古谷可由(公益財団法人ひろしま美術館学芸部長)

 この度、第10回西洋美術振興財団賞学術賞をいただけることになりました。本来ですと、きわめて私的な出来事に対する私信を、このような公の場で披瀝するのは、はなはだおこがましいことであることは重々承知しております。しかし、私個人としてはもちろん、私の奉職する美術館が長年にわたって行ってきたことが認められ、そのことがとりわけ嬉しく、あえてここでご報告させていただく次第です。
 この賞は、西洋美術の理解と文化交流の促進、西洋美術研究発展に寄与のあったすぐれた活動に対し授与されるもので、私が受賞したのは、2つの全国巡回展「オランダ・ハーグ派展」と「ノルマンディー展」を中心になって実現したからでした。
 前者は、ゴッホのルーツをオランダのハーグ派に見てそれをまとまった形で日本にはじめて紹介したものです。後者は、印象派のルーツをフランス・ノルマンディー地域、なかでもイギリスとの関係の中で成立した近代的風景画という視点で紹介しました。受賞理由にあるように、「目玉作品を売りにした大型の企画が注目されがちな昨今の趨勢に対して」「地道で丹念な学芸活動」による展覧会であることが評価されました。
 実際、地方にある、しかも私立の小さな美術館では、ほとんど大型の展覧会ができなくなってきています。だからこそ、むしろわれわれ学芸員は、知恵とアイデアをしぼって行う地道な展覧会をやるしかないのです。言い換えれば、逆にお金が出せないからこそ、学芸員は、本来あるべき活動を行うことができるのです。「目玉作品を売りにした大型の企画」ではない、中小規模の美術館が行う企画展(単に全国巡回を受けいれるだけの展覧会ではない)の方が、研究に裏打ちされた、しかも視点のユニークなものが多いのもその理由からです。なかなかお客さんが入らない地味なものが多いのが実情ですが、これを励みに今後とも頑張ってゆきたいと思います。

インフォメーション
 先頃、会員の柿木伸之氏、西原大輔氏が、以下のご著書を出版されました。

 ■ 西原大輔『日本名詩選1[明治・大正篇]』『日本名詩選2[昭和戦前篇]』『日本名詩選3[昭和戦後篇]
   笠間書院、2015年6月、第1巻:235ページ;第2巻:220ページ;第3巻:260ページ
    [推薦文より]
    ここに『日本名詩選』が、まさにその通史としての意識を以て、近現代の名詩を選び、付するに注釈と読解鑑賞を以てしたのは、まことに時宜
     に適(かな)ってめでたいと言わねばならぬ。無数の名作詩の森に分け入って、これらの詩を「選ぶ」という仕事は、按ずるに、さぞ悩ましいこ
    とであったろうと想像されるのだが、その苦辛の果てに本書を撰(つく)った西原さんの読解鑑賞が、冷静に醒めた意識で書かれているのも
    めでたい。(林望)
    ※ 出版社ホームページ(http://kasamashoin.jp/shoten/meishisen_info.pdf)からパンフレット参照可能です。

 ■ 柿木伸之『パット剥ギトッテシマッタ後の世界へ―ヒロシマを想起する思考』
   インパクト出版会、2015年7月、272 ページ
   [帯文より]
    広島の鎮まることなき魂のために、被爆から70年、未だ歴史にならない記憶の継承はいかにして可能か。広島の「平和」の「聖地」の白いコン
    クリートの下に広がる記憶の沃土に思考の探りを入れ、「復興」の歴史を逆撫でする。死者とともに生きる場を今ここに切り開くために。
    ※ 柿木氏のホームページ(https://nobuyukikakigi.wordpress.com/2015/07/13/)にも詳しい紹介があります。

─事務局から─

会費の納入、住所・所属変更のご連絡について
・平成27年度会費の納入をお願いいたします。当学会の会計年度は、毎年7月1日から翌年の6月30日までです。ご承知おきください。
 納入にあたっては、同封のゆうちょ銀行払込用紙をお使いいただきますと手数料が学会負担になりますので、どうぞご利用ください。特に納入期限を設けておりませんが、9月、10月中に納入いただければ有難いです。なお、過年度の未払い分も同じ払込用紙で納入いただけます。
 また、会費の納入状況を確認されたい方は事務局までお問い合わせください。Fax :082-424-7139、Eメール:hirogei@hiroshima-u.ac.jp へお願いいたします。
・ご住所、ご所属等の変更がありましたら、郵便、Fax、Eメール等で事務局へお知らせ下さるよう、お願いいたします。

(事務局長・菅村 亨)

◆ 平成26年度入会者(入会順、敬称略)
安部孝典、若鍋 翠、范 叔如、裴 健成、銭 暁丹、馬 駿、桑原圭裕、下岡友加、シャルル マルタ、片山俊宏、大島徹也、龔 政、狄 媛媛、山本奈実、任 思聰、土田耕督、渠 蒙、川上真由子、山本和毅、赤木智香、高橋菜津実

 

─会報部会から─

・チラシ同封について
 会報の送付に際して、会員の方々が開催される展覧会・演奏会などのチラシを同封することが可能です(同封作業の手数料として、1回1000円を
 お願いいたします)。ただし、会報の発行時期が限られるため、同封ご希望の場合は、あらかじめ下記までお問い合わせください。次号の会報は
 11月下旬の発行を予定しています。
・催しや活動の告知について
 会員に関係する催しや活動を、会報に告知・掲載することが可能です。こちらについても、詳細は下記までご連絡、お問い合わせください。

(馬場有里子090-8602-6888、baba@eum.ac.jp

研究発表募集

 本学会は、随時、研究発表を募集しています。研究発表申し込み手順については、下記をご参照ください。
   (1)研究発表主題、600字程度の発表要旨に、氏名、連絡先、所属ないし研究歴等を明記の上、
      事務局宛てに、郵送またはE-mailにて、お申し込みください。
   (2)委員会で研究発表の主題および要旨を審査の上、発表を依頼します。
      なお、発表が承認された研究については、発表申し込み順の発表となります。例年、研究発表の機会は、12月、3月(または2月)の例会、
      および7月の大会に予定しています。日程等、詳細については、事務局までお問い合わせください。

 


― 次回第112回例会のご案内 ―

下記のとおり第112回例会を開催いたします。お誘いあわせの上、多数ご参加ください。

「ヒロシマ・アート・ドキュメント(Hiroshima Art Document)」
-アートを巡るフリー・トークの会-

 例会日時:2015年9月20日(日)、1400
 場所:旧日本銀行広島支店 広島市中区袋町5―16(※同封チラシ参照)

  <例会趣旨>
 今年は、戦後70周年であるが、広島のアート・シーンを顧みると、戦後半世紀を経て「ヒロシマ・アート・ドキュメント」が活動を開始して20周年の年でもある。
 積み重ねられた20年という年はまた、この都市を舞台にしての活動と一体でもあった。ヒロシマが世界につながるように、広島を舞台に、アートもまた呼吸のごとく、現場と作品の息吹を国の内外に、都市の内外に発信し、また受信することを繰り返してきた。その積み重ねの節目となる20回目の展覧会場で、作家や広島芸術学会の面々が自由に、アートの現状をトークする座談会を企画した。

 HIROSHIMA ART DOCUMENT 2015
  会場: 旧日本銀行広島支店 広島市中区袋町5-16
  会期: 2015年9月 19日(土)- 10月3 日(土) 開館時間 10 : 00 - 17 : 00 入場無料
  主催:クリエイティヴ・ユニオン・ヒロシマ
  共催:広島市 広島芸術学会
  オープニング:9月 20日(日)
  13:00 : 映画上映『幻影の未来』:作者 ジュディット・カエン&江口方康
  14:00 ジュディット・カエン&江口方康によるトークと座談会(広島芸術学会協力)

 トーク出演者紹介

 ジュディット・カエンJudith Cahen
  フランス、パリ出身  パリ在住
  1995: “Anne Buridan’s Crusade” 長編映画(監督、脚本、主演)
      フランスでの劇場公開、多数の映画祭に参加
  2015: “Focus shima shima”
      タリア・アート・ファンデーション主催の「侘び寂び島」展覧会にて作品上映、ベルギー

 江口方康
  日本、佐賀出身 パリ在住
  2008 :« ご縁玉 » 長編ドキュメンタリー映画(監督)
      全国単館上映、日本
  2014 :« 花見山の春» 長編ドキュメンタリー映画
      大分の別府で行われた第30回日本診療放射線技師学術大会にて特別上映