データの保存と移動について

パソコンを使用する機会が増えると,いろいろな場所で同じデータを使うことが多くなります.そのためには
(1) データをファイルとして保存して,
(2) データファイルを記憶装置にコピーして持ち歩く,
(3) 電子メールの添付書類として自分宛に送り別の場所でメールを受信する,
(4) ウェブサイトを使ってファイルをダウンロードする,
(5) ファイル転送機能を使って大学のサーバに保存(アップロード)したり,読み出し(ダウンロード)したりする必要があります.

以下,少し長くなりますが,全部読んで正しく実行すれば,データの消失で痛い目に遭うことを防ぐことができます.


(1)ファイルを保存する
ICE端末(演習室等)にログインして作業をした結果を ファイルメニュー > 名前をつけて保存 することによって,保存することができます.

★ファイルを保存する場所★

Windowsで新しく保存するときは,ファイルメニューから『ファイルに名前をつけて保存』を選びます.
この時,ファイルを保存する場所は『マイドキュメント』が一般ですが,それ以外の場合もあります.
必要なファイルをすぐ発見し,不要になったらすぐ削除するためには『デスクトップ』に保存するのが便利です.
ファイル保存ダイアログボックス(ウインドウ)の左の列から『デスクトップ』を選んでから保存する習慣をつけてください.

ICE端末の場合に限り,public_html フォルダに保存すると,他の場所から簡単に読み出すことができます.(4)参照.

★ファイルに名前をつける★

重要★ファイル名は英数1バイト文字だけを用いる,スペース・記号不可,日本語は避ける★

ファイル名にはなるべく英数文字(1バイト文字,A-Z, a-z, 0-9)だけを使ってください.
Windowsでは自動的に拡張子(ドットと3文字の英数文字:ファイルの種類を表示する)が付加されます.
ファイル名にアンダースコア (_) 以外のすべての記号やスペース(空白)を使ってはいけません.
日本語ファイル名は環境が変わると読めなくなります.特に(4)の方法を用いる場合日本語は使用できません.
パソコンが故障した場合も英数文字だけのファイルは救出できる可能性が高くなります.
アプリケーションによっては(Word, Excelなど)は,文書の中の文字列を自動的にファイル名とします.
この機能は使わないほうが賢明です.自動的に入力されたファイル名を削除して,英数1バイト文字のファイル名をつけて保存してください.

★こまめに保存すること

一旦名前をつけて保存したファイルは,『保存』コマンド(Ctrl + S)だけで保存できます.アプリケーションが突然停止することは普通に起こりますから,少し入力したら,Ctrl + S (Ctrl を押し下げた状態で,Sキーを一回打つ)で保存する習慣をつけてください.

ICE端末(演習室等)で保存したファイルは大学サーバーの個人アカウント(容量400 MB)に保存されます.

文学部LL教室や,研究室のパソコンの場合,ファイルはそのパソコンの中に保存されます.共用のパソコンの場合,ファイルはデスクトップに保存した後,以下の方法でコピーを記憶装置やサーバーに送り,別途保存ができた時点で消去しなければなりません.公共のマシンに個人ファイルを残してはいけません.


(2)データファイルを記憶装置にコピーする

一番安価で使いやすい記憶装置は,USBフラッシュメモリです.128 MB, 1500--2000円のものを生協などで購入してください.写真や音楽のファイルを大量に保存したい場合,1GBとか,2GBといった大容量のものが必要ですが,授業のレポート,資料などはふつう,100MBあれば十分です.

USBは平たい長方形の断面をもち,三つ叉のほこのようなシンボルのついた端子をもっています.ほとんどすべてのパソコンはUSBコネクタがついています.端子の断面を見るとすぐわかりますが,上下を間違わないように接続します.上下を間違うと挿入できません.

接続すると,USBフラッシュメモリのインディケータが点滅し,やがて,画面にリムーバブルディスクとして表示されます.
マシンの設定によっては記憶装置に対してどのようなアクションを取るか選択する画面が出ます.フォルダを開いて表示させてください.
画面に何も起こらない場合,マイコンピュータを開いて,リムーバブルディスクをダブルクリックしてください.

デスクトップにあるファイルをコピーするためには,ファイルのアイコンをマウスでリムーバブルメディア(記憶装置)のウインドにドラッグするだけです.他に保存してある場合,そのウインドウを別に開いてドラッグします.
リムーバブルメディア(記憶装置)のウインドにデスクトップと同じファイルが表示されたらコピー終了です.
ファイルのアイコンを選択して反転させた状態で Ctrl + C でコピーし,リムーバブルメディア(記憶装置)のウインドをクリックしてから Ctrl + V で貼り付けることによってもコピーができます.

★USBフラッシュメモリの取り外しは慎重に★

USBフラッシュメモリにデータが書き込まれている間,USBフラッシュメモリのインディケータが点滅します.点滅している間に抜くと確実にファイル(おそらく全部)が読み出せなくなります.
USBフラッシュメモリを取り外すには,画面下のメニューバーの右端にある,『グレーの平行四辺形の上に緑の矢印』の付いたスイッチを左クリックします.『USB大容量記憶装置デバイス−ドライブ(E:)を安全に取り外します』の行をクリックした後,『安全に取り外せます』メッセージが表示されたら,引き抜いてください.

★USBフラッシュメモリを信頼してはいけない★

USBフラッシュメモリのデータは簡単に消滅します(消滅はたいていレポート印刷・提出直前に起こります!).一つのUSBフラッシュメモリだけに多量のデータを保存していると,取り返しの付かないダメージを受けます.複数のUSBフラッシュメモリ,個人パソコンのハードドライブ,CD-ROM, 外付けハードドライブなどにこまめにバックアップを取るようにしてください.

大学のサーバは慎重に管理されて常にバックアップも取られており,理想的なファイルの一時保存場所です.


(3)電子メールの添付書類として自分宛に送り別の場所でメールを受信する,
電子メールには,100 KB 程度までの小さなファイルを添付して送ることができます.
情報メディアセンターのウェブメールでも可能です.これが一番簡便で今すぐ実行可能な保存方法です.
 (1)に従いファイルを保存します.添付ファイルの名称は,英数1バイト文字(上記)を用いるほうが安全確実です.
自分のアドレスに文書を添付したメールを送れば,受信するまで,メール+ファイルは大学のサーバに保存されます.
インターネットに接続されたパソコンであれば,どこでも,そのメールを受信することができます.
メールソフトで『サーバにメールを残す』設定にしていると,ウェブメールで何時でもそのメールを見て添付書類を開くことができます.
[ただし,大量のメールを残すことはサーバに負担をかけるので,不必要なメールはこまめに削除してください.]


(4)ウェブサイトを使ってファイルをダウンロードする(ICE 端末:演習室など)

★ICE端末で public_html フォルダに保存してブラウザ・メールでダウンロードする:
ほとんどすべての種類のファイルを public_htmlに保存して,ブラウザを使ってダウンロードできます.
ファイルをhtml文書と同様,public_html フォルダに保存します.日本語,英数記号の入ったファイル名は使ってはいけません.
ブラウザで自分のURLに続けてファイル名(1バイト英数文字に限る)を入力すると,自動的にファイルがダウンロードされます.たとえば b000222 のアカウントのpublic_htmlにおいた,hogehoge.docという文書をダウンロードするためには,
http://home.hiroshima-u.ac.jp/b000222/hogehoge.doc
とブラウザのURL欄に入力するとダウンロードが始まります.メールにこれを書いて送ると,青い文字で表記されてクリックするとダウンロードされます.人にファイルを送るのはこれが一番合理的な方法です.大学の個人アカウントには最大400 MBまでデータを保存することができます(ただし,不要なデータはこまめに削除してください).

この方法では,普通ファイル名を知らない人はファイルをダウンロードすることはできません.しかし,public_html内のファイルすべてを無差別にダウンロードするソフトも流通しているため,絶対に安全とはいえません.重要な情報は(5)の方法で public_html以外に保存するようにしてください.(5)の場合もサーバ管理者は必要が生じれば[普通生じません]ファイルを見ることができます.

Windowsの一般的な設定では,拡張子(上の場合 .doc)が表示されません.しかし,この方法をとるためには拡張子まで正確に(大文字小文字も厳密に区別して)入力する必要があります.Windowsで拡張子を表示させるためには:
任意のウインドウの ツール>フォルダオプション>表示 で,下から3行目,『登録されている拡張子は表示しない』の左のチェックをクリックして消します.そして,『すべてのフォルダに適用』をクリックしOKします.
このときついでに,全般 タブで,『従来のWindowsフォルダを使う』,『フォルダを開くたびに新しいウインドウを作る』を選んでからOKすると,仕事の能率が上がります.また,表示メニュー>で常に 『詳細』か,エクルプローラバー>フォルダ を選びさらに『詳細』を選んでおくと多数のファイルの情報を密度高く表示できます.



(5)ファイル転送機能を使って大学のサーバに保存(アップロード)したり,読み出し(ダウンロード)したりする(任意の場所から)

 (4)の方法は演習室等のICE端末に限られます.文学部LL教室や,各研究室,学外のパソコンから同様にファイルのやりとりをするためには,FTP(ファイル転送プロトコル)を用いてファイルのアップロード,ダウンロードをします.この方法については,情報メディアセンターの解説を読んでください.

http://www.media.hiroshima-u.ac.jp/modules/tinyd0/index.php?id=58

保存できるファイルは合計400 MBまでですが,不要なファイルはこまめに消去してください.日本語ファイル名は使えません.

...by Koji Okumura, 07 June, 2007