救急搬送支援システム

救急隊の活動は気管挿管や薬剤投与に加え、血糖測定とブドウ糖溶液の投与、心肺停止前の静脈路確保と点滴投与など救命士の活動は高度化されてきている。救急出動要請件数は年間600万弱であり、この数は救急隊による医療機関選定に支障を来すとともに、救急活動の高度化とあいまって過去10年間で病院到着時間は10分以上延長している。この現状を改善する目的に、救急搬送支援情報システムに求められる要件をまとめ、これまでの課題を解決すべく新たな救急搬送支援システムE-AXS(Emergency information access system)を開発した。端末の小型化、通信の高速化により部分的には従来のシステムと比べ格段に便利になったが、現段階の主なシステム機能は入力支援と参照であるため、将来的には報告業務や統計処理など異なるシステムにシームレスに情報を受け渡すことで入出力の負担を軽減できる仕組みにすべきである。
E-AXSは平成26年4月富山市、10月広島県および新潟県魚沼医療圏で、平成27年4月京都府および愛媛県で運用が開始され、平成28年5月には愛知県で運用開始予定である。

 

1.病院選定に益する
 ①データ入力と更新
 ②参照昨日
 ③傷病者情報の一斉配信
 ④情報の共有
2.地域救急医療体制の質の向上に益する
 ①画像・映像等伝送
 ②分析機能
 ③病院情報との連結
3.行政区域を越えて利用できる
 ①県単位で円滑に活用できるシステム
 ②広域なシステム運用
4.適正なコストと効率的なデータ運用
 ①コスト
 ②効率的なデータ運用

 

救急搬送支援システムに求められる条件(平成25年度地域医療基盤開発推進研究事業:救急医療体制の推進に関する研究より)

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