あぁ,またニット類を出すのを忘れていた。
昨夜,軽く何か読みたいなーと思い,江國香織さんの 『きらきらひかる』 を読みました,改版の方。 やっぱり好きだなぁ…と改めて思いました。 この小説は何度読んでも飽きない。 10章最後の 「しかし,僕もこいつにとても会いたかったのだ。」 を読んで,この一文がすごく好きだったことを思い出しました。 なんだか心がじんわりとした。 またしばらく時間をおいてから,読みたいと思います。 続編の 『ケイトウの赤,やなぎの緑』 も読み返したくなりました。 はて,どこにしまったんだっけな。
今日は伊坂幸太郎さんの 『AX アックス』 を読みました。 主人公の兜は殺し屋なのにどういうわけだか悪い人には思えず,感情移入して読み進めました。 思いっきり感情移入した挙句,たった1行の文章で心がずたずたに引き裂かれたような気持ちになりました。 信じられなくて,信じたくなくて,何度もその文章を読み返してしまった。 あんなにあっさりと書かなくても…とも思うけど,それが伊坂幸太郎さんらしいとも思う。 短篇集の最後の作品 『FINE』 の主役は兜の息子の克巳で,鬼嫁とも思える兜の奥さんの違う一面も垣間見えて,良かった。 結果的に敵を討つこともできて,そのことも良かった。 そしてラストにしんみり。 兜のことを考えたら,泣けてきました。 いっぱい人を殺した悪い人なのにね,不思議だな。
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