連敗ストップ,良い勝ち方。
今日は,下村敦史さんの 『黙過』 を読みました。 予備知識なしで読み始めたので,最後の 『究極の選択』 で連作短篇集だと知って,驚きました。 確かに2篇目の 『詐病』 の空白の9日間の謎が解けていなかったので,すっきりしないなーとは思っていたのですが,まさかこういう趣向だったとは。 「一見バラバラに見えるこれまでの話が,一体どう繋がるの?」 と思いながら読み進め,「あー,あー,あー」 の連続でした。 「あー,あの人が? あー…」 って感じ。 確かに,いろいろありえないとは思ったんだ,うん。 ネタバレになるのであまり書けませんが,この連作短篇集の核とも言える 「繋ぎ」 という行為のなんと恐ろしいことか。 自分が意識を失っている間に…とか,自分の家族の命を救うために…などと想像すると,本当に怖くなります。 もし自分の身に同じことをされたら,できれば知らずにいたい。 思わせぶりな書き方で申し訳ないのですが,『命の天秤』 というちょっと色合いの違う作品が含まれているということが,ヒントになるかな。 気になる方は,ぜひお読みください。
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