有言実行,映画 『国宝』 を観に行きました。 すごい映画だった。 本当にすごくて,ボキャブラリーが貧困な私は正しく感想を伝えられる気がしないので,ちょっとふざけます。 喜久雄と俊介の関係は,何と表現したら良いのだろう? 親友? 盟友? 戦友? どんな言葉も当てはまらない,特別な関係のように感じました。 初対面の場面では 「もしかしたら,今後いがみ合う関係になるのかもしれない」 と思ったのですが,すぐに打ち解けていたのでちょっと拍子抜けしました。 すぐにそういう関係性が築けたのが,本当に良かった。 二代目半二郎が喜久雄に三代目を継がせると決めた時,おかみさんが二代目と喜久雄に怒りを覚えるのは当然なのですが,継ぐことができなかった俊介のこともしっかり怒っているのがなんだか良いな,と思いました。 すごく公平だと感じた。 やはり歌舞伎の世界は血筋が第一で,そのことをあからさまに重要視している立場で描かれている人物が,実は喜久雄のこともきちんと見ていて,正しく評価してくれていることに,救われた気持ちになりました。 あの場面もすごく良かった。 あと,「えっ,誰? めっちゃ太ってない? いや,本当に誰? めっちゃ太ってない?」 と思った人が意外とキーパーソン的な役割だったので,驚きました。 最初の場面ですごく嫌な奴に思えたので,「めっちゃ太った」 とか思ってごめんなさーい。 いや,でもめっちゃ(やめろ)。 自分でも驚いたけど,エンドロールを観ていたらじわじわ涙が滲んできて,慌てて拭いて,平然を装ってパンフレットを購入しました。 S先生が 「これから,この世の中は 『国宝』 を観た人と観ていない人に分かれる」 とROLANDのようなことを(違うか)おっしゃっていましたが,めでたく私も 「観た人」 の仲間入りです。 「Tジョイのシートで3時間も耐えられるだろうか…」 と言ったら,「3時間もないですよ? 2時間50何分」 「いや,それ,3時間」 というS先生とのやり取りも楽しゅうございました。 すごく濃厚な時間だったので,3時間があっという間…というと言い過ぎですけど,そんなに長くは感じませんでした。お尻は痛いけど。 映画の後外に出たらまだ明るかったので,「ありがたい,これが22時前だったら本気で泣いていた」 と思いながら,帰ったのでした。 明日,同僚と感想を話し合おうと思っています。 楽しみです。
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