卒業時に修得しているべき能力|教育の理念と目標|広島大学医学部付属医学教育センター

卒業時に修得しているべき能力 (平成25年1月24日 医学科会議承認)

広島大学医学部医学科では、学生が卒業時に修得しているべき能力を以下のように定める。

医学的知識基盤

卒業時には、以下の事項を正しく理解していること。

1. 細胞、組織、臓器よりなる人体の正常構造と機能

2. 人体のもつ適応性と恒常性維持、および生体内での情報伝達の、細胞学的、生理学的、生化学的、分子学的メカニズム

3. 健康および疾病の決定因子と危険因子、および人体と環境との相互作用における決定因子と危険因子

4. 急性および慢性疾患における病因と自然経過

5. 薬剤の作用と使用法の原則、種々の治療法の有効性、限界、危険性

6. リハビリテ一ションおよび終末期医療における、心理・社会的介入の方法

臨床技能

卒業時には、以下の技能・能力を修得していること。

1. 患者や家族、周囲の医療スタッフなどと良好な関係を構築できるコミュニケーション能力

2. 必要な情報を適切に聞き出し要約できる問診技能

3. 身体診察における適切な診察手技、および認知・精神機能の評価技能

4. 基本的医学知識に基づき臨床推論を行う能力、問題解決能力

5. 正しい書式で問題志向型診療録を記載する技能

6. 診療情報を適切に要約し、提示する技能

7. 救命救急場面における適切な対応能力

専門職としての態度

卒業時には、以下のものを身につけていること。

1. 言葉遣いや礼儀など、患者と接する際の基本姿勢

2. 患者への思いやり、共感などの精神的配慮

3. 医療専門職としての責任感、熱意、道徳観、倫理観、誠実さ

4. 同僚や他の医療チームメンバーを尊敬し、協働できる人間性

統合的な診療能力と知識基盤

卒業時には、知識・技能・態度のすべてにおいて完成されたスキルを統合した実践的な診療能力を有すること。また、医学・医療のいかなる領域に進んでも役立つよう、基礎医学・臨床医学・社会医学領域のみならず、基礎的生物医科学、行動・社会科学、人権と医療に関する法知識、疾病の予防と健康増進などについても基礎的な知識基盤を有し、これらの知識を実践に応用して医学的判断を下すことができる能力を備えていること。

社会との連携

卒業時には、以下の事項を正しく理解していること。

1. 医療・保健・福祉制度と、その経済的、法的基盤

2. 保健医療における、種々の保健・福祉機構や関連職種との協力・連携の重要性

3. 地域社会における健康の保持・増進のために医師の果たすべき社会的役割と責務

4. 国際的な保健の現状と保健機構の役割、および、環境、社会、経済、文化、戦争、飢餓などの要因が健康と疾病に及ぼす影響

卒後臨床研修への連携

卒業時点で修得している知識や技能を、卒後臨床研修でさらに深め、研鑽することが必要であることを理解しており、継続的な移行の準備ができていること。

生涯学習の意欲と習慣

卒業時には、自身の知識や技能の限界を把握し、生涯にわたって自らの努力で向上し続ける意欲と自己学習の習慣を身につけていること。

医学研究に対する理解と意欲

在学中に医学研究に従事した体験を踏まえ、医学・医療の発展のために生命科学としての医学研究が重要であることを認識し、研究の計画、実施、結果の解析、発表などの具体的な過程や手法を理解していること。また、自らも医学の発展に寄与しようとする気概を有していること。

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